【学級経営技】席替えの表と裏の理由 〜席替えは配慮が必要〜 

学級経営

みなさんこんにちは、草食系高校教師です。

今日は「【学級経営技】席替えの表と裏の理由 〜席替えは配慮が必要〜」をお伝えします。

学級で席替えをすることがあると思いますが、みなさんはどのような意図で実施しているでしょうか。

正直なところ、様々なリスクがあるため、私のように「席替えを実施したくない」と思っている人もいるんじゃないかと思います。

仲良い生徒が隣同士になった時にうるさくなってしまうリスク、仲悪い生徒が隣同士になり一方が学校を休みがちになるリスクなどが挙げられます、

しかし、一方で生徒は席替えが大好きで常に「先生、席替えまだー?次いつー?」と尋ねられます。

実は結構労力が必要なことなのはご覧になっている方であればわかると思います。今日は席替えに関してまとめましたのでご覧ください。

草食系教師
草食系教師

それでは表と裏の席替えの理由を見ていきましょう!

生徒にとっての座席の位置

 生徒はとにかく座席にこだわりがあります。

脱力系教師
脱力系教師

私たちが生徒だったことを思い出すと座席の好き嫌いはあるよね。

草食系教師
草食系教師

そうなんです!1番前の真ん中は嫌でした笑

 教室の座席を飛行機の座席に例えると、両端の1番後ろは1番良い席であるファーストクラスです。そして、そのほかの1番後ろの席は少し良いビジネスクラス、それ以外はエコノミークラスです。

 くじ引きでファーストクラスを勝ち取った生徒は「よっしゃー!」と叫んでいますがとても気持ちがわかります。笑

 教卓から見ると1番後ろは目につきやすいのですがね!

表向きの席替え理由

 生徒や保護者に伝える表向きの席替えの理由は対人能力の形成でしょう。

 私は、席替えで悩んでいる生徒や保護者からのクレームには以下のように伝えるようにしています。

「これから高校(大学)進学や就職をすると、必ずどこかのクラスや部署に所属することになります。そこではグループ単位で活動し、グループワークをしなければいけない環境に必ずなります。その中には、好きな人もいれば嫌いな人もいますし、相性がいい人もいれば相性が悪い人も出てくるでしょう。しかし、1つのグループですので同じ方向を向いて活動をする必要があり、自分の感情と関係なく協働しなければいけません。今嫌いな人や苦手な人がいたとしても、その中でどれだけ協力して活動できるかを学んで欲しいのです」

 あくまでも私が生徒に伝えていた内容です。教員によって席替えをする狙いは違うでしょう。

根本にあるのは、「いろんな人と関わっていろんな価値観を身につけよう」ってことですよね!

裏向きの席替え理由

 それでは席替えの裏の理由をお伝えします。

クラスの雰囲気の維持するために

 クラスの良い雰囲気を維持するため、仲悪い生徒同士を隣にしないようにすることがあります。

 上記の「表向きの席替え理由」のような根本的な意図はありますが、学級経営する上で雰囲気をよく保つことは生徒のモチベーション向上や精神衛生にもつながるので必要なことではないでしょうか。

 中学生や高校生になると基本的な意図よりも自分のわがままを優先する生徒が多く「あいつが隣なら学校行きません」という生徒も少なくありません。

 さらに、その保護者から「席替えしてください」とお願いされる場合もあります。

冒頭で「席替えを実施したくない」と言ったのは、席替えをした後に出てくる問題処理が大変だからです。。。

不登校生徒・休みがち生徒のケア

 不登校の生徒や不登校傾向がある生徒のために席替えをすることがあります。

 起立性調節障害・パニック障害・統合失調症などによって登校することが難しい生徒が体感ですがここ数年で増えてきました。

 「1番前の席や真ん中の席になると周りの生徒に見られている気がしてしんどいから1番後ろの席にしてください」と訴えてくるせいが一定数います。

 診断書が出ている以上配慮しなければいけません。

 表向きの理由が根本にありますが、席替えによって事情を抱える生徒が出てくるとその対応に時間を取られてしまい、本来すべき仕事ができなくなるリスクを考えたら忖度をしたほうが良いのかもしれません。

欠席や遅刻が多い生徒はあえて後ろに席を指定することがあります。空いている席があると他の生徒が「休んでもいいんだ」と思い、学級の欠席率が上がると言われているからです。実際に、連鎖反応で欠席が多くなるクラスを見たことがあります。

黒板やスクリーンが見えにくい生徒

 視力の低下などで黒板やスクリーンが見えにくい生徒への配慮による席替えです。

 ほとんどの生徒は席替えするタイミングで事前に申し出てきたり、保護者から連絡をもらったりします。

 しかし、昨今ICT機器の導入で電子黒板やスクリーンなどが設置されてきている関係で、画面やスクリーンに近いと「見えにくいので3列目以降にしてもらえませんか」と申し出てくる生徒が出てくるようになりました。

電子黒板やスクリーンに関しては公にすると全員が後ろの方を希望できることになってしまいますので、あえて全体には言わないようにするといいでしょう。

席替えの方法

 表向きの理由に則ると「くじ引き」が適当ですし、ほとんどの教員がそれで実施しているのではないでしょうか。

 しかし、上記でお伝えした裏の理由があるため、策を講じなければいけません。

 黒板が見えにくい生徒に関しては、クラス全体に「黒板見えにくい人はくじ引きの前に申し出てください」と言えます。

 しかし、「クラスの雰囲気維持」「不登校・病気の生徒のケア」「電子黒板・スクリーンが見えにくい」に関しては、裏の意図になるため、全体の前で言ってしまうと不公平になってしまいます。

 そのため、あまり良くはありませんが、くじ引きの時に少し仕掛けを作る必要があります。くじ引きの時に欠席している生徒がいる場合は、座って欲しい場所の番号を抜いておくなどをします。欠席していない場合に関してはあえて書きませんがうまくやりましょう。

 「教える立場の人間が不正とはねー」言われるかもしれませんが、席替えの一歩二歩先のリスクを考えると致し方無いことだと思っています。

クラスの協力体制が整っているクラスであれば仕掛けは必要ないですね!

最後に

 今日は「【学級経営技】席替えの表と裏の理由 〜席替えは配慮が必要〜」をお伝えしました。

 席替えのリスクを考えて、年間通して「一切席替えはしません」という先生も珍しくはありません。 しかし、生徒個人が持つ特別な事情が多様化・複雑化してきていますので上記のような裏のサポートが必要になる場合もあると思います。

 本日は以上です。お読みいただきありがとうございました。もしよろしければ下のランキングをポチッと押していただけるとありがたいです。

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