こんにちは、草食系高校教師です。
今日は「【完全版】志望理由書(自己推薦書・エントリーシート)の書き方 〜中学校・高校進路指導〜」をお伝えします。
中学校・高校3年生の進路活動は夏休み(明け)から本格化します。
最終学年の学級担任は、人生のターニングポイントに差し掛かっている生徒のサポートを適切にしなければいけません。その教員の指導次第で合格にも不合格にもなる可能性がありますからね。
そんなプレッシャーかけるな!!
しかし、生徒の人生を180度変えてしまう可能性もあるのですよ!
今回お伝えする志望理由書(自己推薦書・エントリーシート)は書類審査の中で1番と言っても過言ではないくらい大切なものです。それをどのように指導していくかを具体的にお伝えします。
添削する時に注意する点を細かく載せてあります。最後には例文も載せてありますのでぜひご覧くださいねー!
志望理由書とは
学校推薦型入試(旧推薦入試)や総合型選抜(旧AO入試)の書類提出の時に必要となる、大学の志望理由や入学の意思をまとめたものです。
進学する学校側に自分をアピールする書類かつ、面接時の質疑応答の資料にもなります。
学校によっては「自己推薦書」や「エントリーシート」などと呼ばれる場合があります。
高校・大学・短大・専門学校側は、この書類をもとに志願者の意欲、目的意識、人柄などを総合的に評価します。
総合型選抜(旧AO入試)の場合には求める学生像(要項やホームページに載っているアドミッションポリシー)に合っているかどうかもチェックされます。
志望理由書の内容
志望理由書の内容は大きく分けて3つあります。
①入学を志望する理由
②入学後の展望
③卒業後の展望
それではそれぞれ見ていきましょう。
①入学を志望する理由
志望理由書はその学校を志望する理由を書く用紙ですので、言わずもがな「なぜこの学校、学部に入りたいのか」を具体的に伝えます。
②入学後の展望
次に、入学後に何をしたいのかを書きます。
志望した学部、学科、コースでどのような学校(学生)生活を送りたいのか、何を身につけたいのかを具体的に書きます。
③卒業後の展望
次に、高校(大学)卒業後に何をしたいのかを書きます。
「将来の夢や就きたい仕事・職業があるか?」があれば、その話を軸に書きます。
ここ書く内容の順番は人ぞれぞれです。「志望動機」から始まる生徒もいれば「将来の夢」から書き始まる生徒もいます。
ポイントは「入学を志望する動機」「入学を志望する意志」「卒業後の展望」の3点を伝えることです!
内容を書く時のポイント
①話の道筋
話は以下の3つの順番で書くようにします。
- 結論
- エピソード
- まとめ
②エピソードは具体的に
エピソードは面接同様に具体的に伝えます。
〜具体性を上げる5W1H〜
5W
①When=いつ
②Where=どこで
③Who=誰が
④What=何を
⑤Why=なぜ
1H
①How=どのように
具体性を上げるために、5W1Hを意識して書くと聞き手はイメージがつきやすいため、好まれます。
志望理由書作成の基本ルール
原稿用紙の使い方
文字
正しい文章にするためのポイント
文体を統一
文体は以下のどちらかで書きますが、最初から最後まで統一した形にします。
呼び方
話し言葉・略語・い抜き言葉
1文は短くスッキリさせる
文章表現のコツ
同じ言葉を何度も繰り返さない
❌部活動の顧問が厳しく、何回もやめようかとたびたび思った。
⭕️部活動の顧問が厳しく、何回もやめようかと思った。
主語を述語を一致させる
❌彼の特技は、英語を話します。
⭕️彼の特技は、英語を話すことです。
志望理由書の基本構成
書き始める前に構成を考えます。基本的には「将来の夢・目標」「自分のこと」「志望校のこと」の3つを書きます。以下理想の構成順です。
基本構成に沿った志望理由書例(国際学部)
例文とともに構成を見ていきましょう。以下の色分けをしています。
赤:志望理由(結論)・志望理由(まとめ)
青:将来夢・目標
緑:自分のこと
黒:志望校のこと
*以下の志望理由書では大まかに色分けをしています。
例文
私には、日本と海外をつなぐ架け橋になる仕事をすると言う大きな夢があり、そのために貴学の国際学部を志望します。
高校1年時に現代社会の授業で「グローバル社会で活躍するために求められること」を考え、グループごとに発表する機会がありました。私はリーダーとして意見をまとめましたが、当初は「語学力」「異文化理解」など当たり前のキーワードしか出ませんでした。しかし、個人が情報収集を行った後の話し合いでは「自国を理解する事」「他国の慣習、宗教などのバックグラウンドを知る事などの意見が挙がりました。短期間の体験でしたが、視野を広げて思考すれば考えが深まることや、1つのテーマを様々な視点で掘り下げていく面白さに気づきました。また、情報収集の過程で国同士が相互理解を目指し平和な関係を築くための「国際学」と言う分野を知り勉強してみたいと強く思うようになりました。
私は貴学に入学後、「国際コミュニケーション概論」で他国の人と交流するための基礎を固め、「国際交流プログラム」に参加したいと考えています。そこで他国の地域性を理解し、現地の人々の協働に挑戦するためです。貴学の学校案内に「交際交流には自国の時代背景や考え方などの十分な理解が必要」とありました。この言葉が、前述のグループワーク時に挙がった「自国を理解すること」と言う意見とつながり、とても身に染みました。
急速なグローバル化が進む中、国際問題を平和に解決し、より良い方向へと導く研究は今後さらに必要になります。私は器楽で国際交流を学び、将来海外で日本企業の海外展開を支援するような仕事がしたいです。貴学の「言語を通した国際理解」という精神に則って、各国の文化を理解し、視野を広げて国際舞台絵活躍できる人材を目指します。
最後に
今日は「志望理由書の書き方」をお伝えしました。高校3年生の学級担任はとても責任が重いですが、やりがいがあります。どうせなら生徒に合格してもらいたいですよね。
ぜひ「志望理由書の書き方」を参考にしてください。ありがとうございました。
本日は以上です。お読みいただきありがとうございました。もしよろしければ下のランキングをポチッと押していただけるとありがたいです。
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