こんにちは、草食系高校教師です。
今日は「【中学校・高校】生徒主体のホームルーム(朝礼・終礼・SHR) 〜学級経営技〜) 」をお伝えします。
みなさん、朝礼や終礼(ショートホームルーム)ネタに尽きて、ロボットのように連絡事項を伝えて終わってしまうことはないでしょうか。
しょっちゅうあるよ。。。
その気持ちとてもわかります!
「ショートホームルームは教員がする必要あるか?」という疑問から、「教員主体のホームルームを生徒主体にできないか」と思い、生徒が9割行うショートホームルームを実践してきました。
それでは見てくださいねー!
始めた経緯
私は以前まで「明日は歯科検診があるからな」「合同大学説明会の案内掲示しておくから確認しておいてくれ」と必要な連絡事項のみを伝えて終了することが多かったです。
もちろん生徒の状況を見て、その場面で生徒に必要な話や注意喚起をしますが、毎日真面目に話をしたり、口うるさくいったりしていたらそれは逆効果です。
連絡事項のみを伝えていると「慣れがダレ」になり、学級経営にも影響してきます。連絡事項を伝えるだけなら「それはロボットでもできるなあ」と思い、担任がわざわざ教室に行く理由を「生徒の状況の確認」や「注意喚起」以外に探していました。
そこで、教員が伝えるのではなく、生徒が連絡事項や注意喚起をしたらどうだろうと思い始めました。
ショートホームルーム(SHR)を生徒が運営
実施学年
私が実施したのは高1〜高3ですが、方法次第では小学校や中学校でもできます。
実施時期
私は10月頃から実施しています。4月から実施する強気な先生もいるかもしれませんが、夏休みまでは学級の基準を作ることと落ち着かせることに注力をしています。
夏休み明けの9月は長期休み明けのため、クラスの基準が崩れますので戻す期間とし、ある程度整った10月を目処に「生徒運営ホームルーム」をスタートしています。
ちょうど学校に慣れてダレる時期でもあるのでここが適切な時期だと今のところ思っています。
取り組みをするにあたって
この取り組みをするにあたって、伝えておくことは「意図」や「目的」です。「来週からみんなにホームルームやってもらうぞー」だけを伝えても、「面倒臭い」「なんでそんなことしなきゃいけないの」と不満を持つ生徒が多いでしょう。そうなってしまうと逆効果です。理解させる意図や目的を準備し、伝えるようにしましょう。
そして、この取り組みは、人前で話すことが苦手な生徒にとっては地獄かもしれません。そのため、私は以下のような約束事を徹底しました。
運営方法
運営方法を4つのステップでお伝えします。
学年の終了まで生徒全員3回ほどは、日直(日番)が回ってくると思うので、それぞれの週により生徒がすることを変えています。変更点は赤ラインマーカーになっています。
*日直(日番)が1日に2人ずつ担当しているという設定
- STEP1日直(日番)がSHR前に職員室に来る。
教員は事前に作っておいたメモを渡して軽い打ち合わせをする。
- STEP2生徒がクラス全体に連絡事項を伝える。
教員は連絡事項に漏れがないかを確認する。
- STEP3生徒が教員に話を振る
教員は連絡事項の漏れや注意喚起等を全体にする
- STEP1日直(日番)がSHR前に職員室に来る。
教員は口頭で連絡事項を伝えて生徒はそれをメモを取り、軽い打ち合わせをする。
- STEP2生徒がクラスで連絡事項を伝えて、注意喚起する。
教員は連絡事項に漏れがないかを確認する。
- STEP3生徒が教員に話を振る
教員は連絡事項の漏れや注意喚起等を全体にする
- STEP1日直(日番)がSHR前に職員室に来る。
教員は口頭で連絡事項を伝えて生徒はそれをメモを取り、軽い打ち合わせをする。
- STEP2生徒がクラスで連絡事項を伝えて、注意喚起する。
教員は連絡事項に漏れがないかを確認する。
- STEP3生徒は前向きな言葉がけを全体にする
褒めポイントを探して伝える。
良かった生徒、悪かった生徒、人前で話すことが苦手な生徒には終わってから褒めたりアドバイスをしたりしています!
狙い
それでは「生徒運営ホームルーム」の狙いを3つ見ていきましょう。
①自信をつける
人前で話すことが苦手な生徒や緊張する生徒に自信をつけさせる(自己肯定感を上げる)ためです。
私は高校でこの取り組みをしていますが、卒業後からは自分の意見を求められることが多くなるでしょう。話すことが苦手な生徒や緊張する生徒は「自信がない」ことが多いので、少しでも人前で話す機会を作り成功体験を得て欲しいという狙いがあります。
これは卒業後からだけでなく、卒業前に行われる進路活動にも身につけた自信は生きてきます。面接では自分の経験・意見・考えを言語化して伝えなければいけません。
生徒運営ホームルームでの成功体験は自信になり、合格へと近づけてくれる魔法になるのではないでしょうか。
②自分の意見を述べる場を作る
日本の学校では、自分の意見を述べることはほとんどありません。
しかし、社会に出たら自分の意見を述べなければいけなくなります。経験したことがないことをいきなり「しなさい」と言われてもできないに決まっています。
したがって、自分の言葉で意見や考えを述べるという狙いがあります。
③帰属意識を持たせる
帰属意識は「集団の一員である、その集団に所属している感覚のこと」を言います。中高になるとグループで固まることが多いため、学級全体に所属している感覚は薄れてくるものだと思います。
学級全体で行う活動をすることで、一人一人が「この学級にいるんだ」という感覚を無意識に感じることができるのではないかと思っています。そして、それは学級活動を円滑に行えるトリガーになってくるのです。
オススメ書籍
最後に
今日は「【中学校・高校】生徒主体のホームルーム(朝礼・終礼・SHR) 〜学級経営技〜) 」をお伝えします。
どうせ担任を持つならなんか生徒のためになることをしてあげたいですよね。マンネリ化したホームルームにぜひスパイスを!
本日は以上です。お読みいただきありがとうございました。もしよろしければランキングをポチッと押していただけるとありがたいです。
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