こんにちは、草食系高校教師です。
今日は「探求学習Part2 〜実践例あり〜」をお伝えします。
ここ数年、「探求学習」という言葉をよく耳にしますよね。
「21世紀に求められる力」として注目され、授業のカリキュラムに導入している学校も珍しくはありません!
高校では2022年度から「総合的な探求の時間」が新しいカリキュラムとして導入されます。勤務校では先行実施として、2018年度から行っており、私は3年間探求活動を担当しました。
今年度(2020年度)は高校3年生対象の探求授業を担当していますので、探求学習とは何か、どのようなことを実際行っているのかをお伝えします。
探求学習ってなんだか難しそうだなー。
難しくありませんよ!ソーシャルスキルが身につく活動になっています。
探求学習とは
探求学習とは「生徒が課題や問題を自ら設定し、解決に向けて情報を収集・整理・分析したり、周囲の人と意見交換・活動したりしながら進めていく学習活動」のことです。
簡単に言うと、「調べたいもの調べて、情報を精査して発表する」といったところですね!
実際どのように活動していくか
実際の活動は以下のサイクルに沿って行っていきます。
①課題の設定
課題の設定は基本的に生徒が調べたいものを選びます。
しかし、いきなり教員が「調べたいもの調べろー」と言っても生徒は「?」ですので何か1つ大きなテーマを用意するといいと思っています。
例えば、「SDGs」「コロナウイルス」「経済」など大きな枠組みを決めて後は生徒が疑問に思うことを調べたら良いと思います。
生徒一人一人に30枚くらいの付箋を配って「今気になっていることたくさん書けー」とブレインストーミングをしました!
②情報の収集
テーマに沿った情報を収集していきます。
情報の収集は身近なインターネットにどうしても頼りがちです。
しかし、インターネットで調べて終わったらただの調べ学習ですので、それ以外の方法(アンケート、街頭インタビューなど)を実施した方が生徒の勉強になります。
③整理・分析
②「情報の収集」で得た結果を整理・分析していきます。
アンケートで情報収集をした場合はグラフや図を作ったり、街頭インタビューの場合は情報を集約したりと得た情報をどのように生かしていくかの勉強です。
④まとめ・発表
上記の①〜③を経て、課題をまとめて発表します。
まとめる方法は数種類あると思います。パソコン(ワード・パワーポイントなど)、ポスターなどが挙げられます。
最近プレゼンテーションの大会や催しではポスターセッションで行われることが多いです。
実践例(2020年度実施)
私が実際に2020年度に実施した探求学習をお伝えします。
基本情報
対象学年:高校3年生
学校のレベル :中堅
実施期間:3ヶ月(5月のオンライン授業から実施)
授業頻度:週に2回
授業時間:1回50分
授業方法:グループワーク(4人〜5人)
発表:パワーポイント
①課題の設定
本来は生徒自ら課題を考えて設定しますが今回の大きなテーマ(枠組)は「コロナウイルスがもたらす問題点」にしました。
まずグループを作成するにあたり、生徒一人一人が思う問題点を考えるようにしました。その中から大まかなカテゴリーに分けてグループ作成をしました。
②情報の収集
「①課題の設定」で決めたグループごとに情報を収集していきます。
ちょうどこの活動をしていたのがコロナ禍だったため、基本的にはインターネットと電話・オンラインインタビューで情報収集をしました。
③整理・分析
「②情報の収集」で得たものを整理・分析していきます。
グラフや図を作成する時は「ワード」「エクセル」「フォトショップ」を使って行いました。パソコンの能力も身につけて欲しいと思い、今回は文明機器を使って行いました。
④まとめ・発表
「③整理・分析」を基に、パワーポイントでまとめを行っていきました。最近の生徒は小学生の頃からパワーポイントを使って資料をを作成してきているので教えなくてもそこそこクオリティの高いものが作れます。
発表は、生徒が原稿を見ずに自分の言葉で伝える取り組みをしました。
最後に
今日は「探求学習Part2 〜実践例あり〜」をお伝えしました。
2022年度から高校では「総合的な探求の時間」が始まります。3年担当した私の感想としては、この探求学習はとても良いと思っています。卒業後を見据えた取り組みになっている点とビジネスライクなことが味わえる点が生徒のソーシャルスキル向上に役立つと感じました。
また1つ高校では仕事内容が増えますがぜひ参考にしていただければと思います。「探求学習Part1 〜実践例あり〜」もありますので是非ご覧ください。
本日は以上です。お読みいただきありがとうございました。もしよろしければ下のランキングをポチッと押していただけるとありがたいです。
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