こんにちは、草食系高校教師です。
今日は「【中学校・高校】児童生徒の貧困問題 貧困の連鎖を止めろ! 〜学級経営技〜」をお伝えします。
2022年現在、日本の子供の7人に1人が貧困状態にあると言われています。
私自身この記事を書くに当たって非常に驚いています。
貧困の理由は2つあると言われています。
①不景気による非正規雇用の増加(コロナ禍含)
②ひとり親世帯の増加
我々教員には児童生徒の貧困問題を解決することは不可能です。
しかし、貧困により起こるかもしれないいじめ問題を解決することや昨今問題になっている貧困の連鎖に多少なりともメスを入れられることはできるのではないでしょうか。
私立学校の教員であれば各家庭の経済状況を知ることができますね。
貧困の定義
貧困の定義は複数ありますが、典型的な考え方として「相対的貧困」と「絶対的貧困」の2つがあるようです。
冒頭で紹介した「日本の子供の7人に1人が貧困状態」であると言われているのは相対的貧困の基準を満たしていない子供の数になります。
相対的貧困とは
相対的貧困は、「国や地域の水準で比較して大多数よりも貧しい状態」のことを指します。その国の所得の中央値以下の所得しか得ていない人の割合のことです。
絶対的貧困とは
絶対的貧困とは「国や地域の水準に関係なく、人間として最低限の生活を維持することができる状態」のことを指します。「貧しい」や「貧困」と聞いて真っ先にイメージするのはこちらでしょう。
教員は気付ける?
生徒の貧困に対して、教員はとても気付きにくいと思います。
毎朝通常通りに登校し、授業を受け、部活に行く。何事もなく下校する児童生徒と他の生徒と同様に接していては、気づくことはほとんどできないです。
気付きにくくとも気付ける点がありますので2つの観点からお伝えします。
服装
中高生は制服の学校が多いですのでとても気付きにくいです。
その中でも、制服のシワ、制服についているほこり・ごみ、靴の綺麗さ、弁当の品数などに気付けるのではないでしょうか。
正直一人ずつの制服を凝視しないと気付けないですね。。。
学校生活
経済的な理由から不規則な生活(特に食事)をしていたり、不安を抱えていたりする生徒は態度や意欲の変化が表れると思っています。
遅刻や居眠りが多くなったり、給食をガツガツ食べたり、学習意欲が著しく下がったりなどが見受けられるのではないでしょうか。
中高の事例ですが、私がこれまで担任した生徒の中に授業料を滞納していた生徒が5人ほどいたのですが、総じて授業意欲がなく、遅刻や居眠りが多かった印象です。草食系高校教師調べで、母数は少ないですが、少なからず当てはまってるのではないでしょうか。
教職員ができること
「お金のことは家庭のことなので知らんわ!」というのが本音です。
しかし、貧困から起こる冷やかしからかいは少なからずありますのでそこは教員としては解決しなければいけません。
実際どのようなことから始まるか見ていきましょう。
①髪がボサボサ
②制服がボサボサ
③共通のものを持っていない(ゲームやカードゲーム)
④ガリガリ
このようなことからいじめに発展することがあります。
また、教員ができることとしたら極力お金をかけずに教育をしていくことでしょうか。高校では授業料以外に模試の受験料、副教材、多種多様な行事がありますので随時徴収という形をとることがありますが、本当に必要か精査していくしかありませんよね。
また、金銭的な貧しさはあっても心の貧しさは持たないように教員が協力して生徒の自己肯定感や自己承認欲求を満たすような活動や声かけが必要かと思っています。
難しいですね。。。
貧困スパイラル
次に、昨今問題になっている貧困の連鎖を見ていきましょう。
貧困の連鎖の理由は様々あると思いますが。1番は「ひとり親世帯の増加」でしょう。そして、ひとり親世帯の貧困率は50.8%と言われています。
ひとり親世帯はふたり親世帯より所得が少ないため、教育費にお金を費やすことができないのが現状です。「教育機会の差は将来の所得の差」であることは一部の例を除いて明確ですので、教育費にお金をかけられないと他の生徒と差がついてしまい、教育力の高い上位の学校に進学することが難しくなっています。
上位の学校に行くことで貧困から抜け出せるとは限りませんが、進学先別の平均年収を見るとやはり学力の高い学校が上位に名を連ねています。
このことから以下の図のような貧困スパイラルになるのではないでしょうか。
オススメ書籍
最後に
今日は「【中学校・高校】児童生徒の貧困問題 貧困の連鎖を止めろ! 〜学級経営技〜」をお伝えしました。
貧困スパイラルは実際にあることだと思いますが、世界ではそれを抜け出そうと貧困家庭からハーバード大学やオックスフォード大学などの超有名大学に進学する生徒がで増えてきているそうです。
日本でもあると思いますが、もっとハングリー精神を持っていくような働きかけも必要になるのかもしれませんね。
本日は以上です。お読みいただきありがとうございました。もしよろしければ下のランキングをポチッと押していただけるとありがたいです。
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