こんにちは、草食系高校教師です。
今日は「【高校】高校3年生の学級担任の仕事 〜1番負担が大きい学年?〜」をお伝えします。
高校3年生の進路活動、主に大学進学に関しては、例年10月から本格的に始まり、全国の高校3年生の学年教員は非常に忙しくなります。
学校推薦型入試(指定校推薦・公募制推薦)と総合選抜型入試(AO入試)の受験が始まる10月は、願書指導、面接指導、小論文指導、プレゼンテーション指導など、休み時間や放課後は休みなく生徒の合格のために走り回っています。

高校3年担任についてお伝えします。ぜひご覧ください!
高校3年担任のスケジュール(進路活動メイン)
- 4月始業式・生徒把握
- 5月2者面談・3者面談・専門学校指導
*志望校決定した生徒から志望理由書や小論文の指導を始めます。
- 6月2者面談・3者面談
- 7月2者面談・3者面談・面接指導・提出書類指導
*夏休み期間中に全員1度は面接をします。
- 8月面接指導・提出書類指導
- 9月面接指導・提出書類指導・文化祭
- 10月面接指導・提出書類指導・体育祭
*本格的に試験が始まります。
- 11月面接指導・提出書類指導
- 12月面接指導・提出書類指導
- 1月面接指導・提出書類指導
総合選抜型入試と学校選抜型入試は落ち着き、一般入試が本格化します。
- 2月卒業式
*不合格の生徒の指導と一般入試生徒の指導
- 3月基本的になし
*国公立2次試の受験があれば
高校3年担任の役割
学級経営
言わずもがな、学級経営が1番大切な役割になります。
しかし、高3にもなると学校のルールや勝手がわかっているため、他学年に比べて学級経営はしやすいと思います。さらに、2年(3年)持ち上がりとなると「担任イズム」が入っているため学級経営の負担は減るでしょう。
高3の生徒指導で多いのが、身だしなみです。教員からの指導はありますが、上級生からの圧力がなくなるため、乱れることが多いです。「進路があるぞ」という決まり文句が通用するのは11月くらいまでです。しつこく継続的に指導するしかありませんね。
進路決定
高3担任の大切な役割の1つが生徒の進路決定です。
「全員合格!」が1番かもしれませんが、「生徒が納得のいく進路決定をすること」が大切だと思います。
志望校合格の生徒は100%納得していると思いますが、不合格の生徒を「納得のいく進路決定」をさせるにはどうすれば良いのでしょうか。
それは「学級担任がどれだけその生徒の進路指導をしたか」です。
不合格だったとしてもその生徒に「あれだけ指導してもらったのに・・・」と思わせることが大切だと思います。しっかりした進路指導をしていなければ「面接練習1回しかしてくれなかった」や「先生のせい」と責任転嫁をする生徒が出てくることがあり、保護者からクレームが来れば大きな問題へと発展するでしょう。
みなさん、進路指導のモチベーションはどのように保っていますか? 「指定校推薦は指導しなくても受かる」と思って適当にやっていませんか?
しかし、上級学校に進むと、担任がいてホームルームがあるという学校はほとんどありません。専門学校の一部だけではないでしょうか。したがって、面接指導、小論文指導などの進路指導は高校生活で最後になる可能性もなきにしもあらずです。ですので、私は上級学校卒業後の就職活動にも使えるスキルを身につけたいと思っていました。
特に、面接指導は生徒一人一人かなりの時間をかけます。生徒が考えた内容に力を入れるだけでなく、立ち振る舞いにも時間をかけています。入退出だけで1時間指導することもあるくらいです。就職部長をしていた時に会社の社長さんとお会いすることが多々ありましたが、「面接かなり指導したね。入退出上手だね。」と言われることが結構ありました。(入退出のかなり詳しい方法がありますので興味があればおっしゃってください。)
ソーシャルスキル
高校卒業後に社会に通用するスキルをある程度身につけさせるべきだと考えています。実はこれが高3担任の裏の使命だと思っています。
上記のように学級経営は落ち着くことが多く、目立った生徒指導案件が起こることは少ないです。平和に過ごせばいいとは思うのですが、私は社会に出てから活躍する生徒を育てたいと思っていますので、卒業後に通用するかしないかで場面指導をすることがあります。

あの人とグループワークしたくないんですよ・・・

気持ちはわかるぞ。人間だから合う人と合わない人がいる。でもな、社会に出ると、合わない人や苦手な人とも同じチームで活動しなければいけない時が絶対来る。協力して働く、協働しなきゃいけないんだ。・・・・・・・
担任の先生が社会に出てから経験した苦労したことや高校生活中に身につけて欲しいことを伝えていった方が良いと考えています。生徒は経験してみないと実感が湧かないと思いますが、「あの時、担任こんな感じのこと言ってたなー」くらいに思ってくれたらいいと思っています。
高3担任のモチベーション
「進路実績は学校の顔」と言っても過言ではないくらい大切です。私立高校はこの進路実績で次年度の入学者数が大幅に変わることがあります。学校の経営にまで関係するので高3担任は重責です。経営の厳しい私立学校ではプレッシャーをかけられることもあるでしょう。
夏休み明けからはほとんど毎日、生徒の進路指導があるため退勤時間が遅くなるでしょう。プレッシャーと多忙さで教員がしんどくなると思います。
しかし、悪いこともあればいいこともあります。「生徒の合格=生徒の成長」です。しんどくても続けられる理由はおそらくこれでしょう。生徒の笑顔を見れたり、感謝の言葉を言われたりする、このために頑張るようなものであると思います。
オススメ書籍
最後に
今日は「【高校】高校3年生の学級担任の仕事 〜1番負担が大きい学年?〜」をお伝えしました。
高3学級担任のメインの仕事は生徒の進路決定です。しかし、卒業後のことも考えてあげるのも大事な役割ではないでしょうか。
本日は以上です。ありがとうございました。
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