こんにちは、草食系高校教師です。
今日は「【中学校・高校】教育困難校の授業実態(学校のリアル) 〜授業は崩壊している?〜」をお伝えします。
私はこれまで教育困難校・中堅校・スーパー進学校の3つで教鞭を執ってきました。
今日はその中の1つ、教育困難校についてお伝えします。
みなさんの学校では授業がきちんと成立されていますでしょうか。
「生徒が座って授業を受ける」「生徒が教科書・ペン・ノートを出している」、これらは当たり前のことですが、実はそれができない学校があるのです。
うそーん。そんな学校ある?
あるんですよ!授業は生徒を座らせるところからスタートなんです!
生徒層
教育困難校の生徒層は本当に様々です。
今回は以下の5つにカテゴライズし、おおよその生徒割合を載せています。
「頭の良い生徒」
「真面目な生徒」
「不真面目な生徒」
「ヤンキー生徒」
「障害を持つ生徒」
*私が経験した教育困難校ですので全国の学校に当てはまるとは限りません。
授業実態
教育困難校の授業のリアルをお伝えします。
「教育困難校で授業は成り立ちましたか?」と質問を受けることがありますが、答えは「はい」と「いいえ」両方です。
しかし、これは教員によります。
しっかりと授業をされている教員もいますし、崩壊している教員もいます。
以下では「授業が成り立つ」と「授業が成り立たない」に分けて授業実態・生徒実態をお伝えします。
授業が成り立つ
授業が成り立つ理由は、上の図にあるような5%の「頭の良い生徒」と10%の「真面目な生徒」がしっかりと授業を聞く傾向にあるからです。
上位15%の生徒がいなければ授業は到底成り立たないでしょう。
その生徒の中には進学校でも十分通用するくらいのレベルがいます。さらに、その中の数人は「なんでこの学校にいるの?」と思うくらいとてもとても優秀な生徒がいる場合もあります。
それらの生徒は「授業をきちんと受けたい」という意見をしっかりと持っていました。
授業が成り立たない
15%の「頭の良い生徒」と「真面目な生徒」生徒以外は、「とりあえず卒業できればいい」くらいにしか思っていないため、授業なんかほとんど興味がありません。
私たちが一般的に想像する”授業”は、教員が教室に行くと生徒が座っていて、挨拶をしたらすぐに授業を始められるような状況です。
しかし、教育困難校でまず教室に行ってすることは、机上の食べ物や飲み物、手に持っている携帯、イヤホンを片付けさせることです。
さらに、段ボールを敷いて寝ている生徒なんかもいますし、教室から出て行こうとする生徒、教室以外にいる生徒もいますのでとりあえず着席の指示からです。
正直、生徒が座った後も教員は授業どころじゃありません。飲食し始める生徒、ゲームする生徒、携帯をいじる生徒などたくさん出てきます。それを随時やめさせながら授業を行っていきます。
女性の先生や気が弱い先生はかなりしんどいと思います。毎年病んで辞める先生が数人いました。ドラマのごくせんまではいきませんが、それに似たようなものはあったと思います。
授業を成り立たせるために私が取った行動2選
私は当時、若かったこともあり生徒にナメられることが嫌でした。
そこで授業を成り立たせるために私が取った行動を2つお伝えします。
①キレる
教員3年目で若かったこともあり、盛大にキレました。激昂したと言った方が適切な日本語でしょうか。
感情のままに怒鳴り散らした結果、ポケモンではありませんが「効果は抜群だ」でした。普通だったら反発する生徒が出てきてもおかしくなかったと思いますが、素直な生徒が多かったためかそれ以降は上記のように食事をし始める生徒、ゲームをする生徒、携帯をいじる生徒などはほとんどいなくなりました。。
顔を見るとわかるのですが、私は体育会でもなければ激昂するタイプでもありません。Twitterの名前にあるように草食系です。笑
それまでは「ほら、◯◯さん、片付けましょうねー」と言って優しく接してましたが、無理だと悟りキレました。
「叱る」ことが苦手な人やできない人は教員の中にたくさんいます。でも1度やってみると吹っ切れますよ。私はそれ以降キレキャラになりました。笑
②プリント学習
教育困難校での全体授業はなかなか難しいものがありました。上記の「キレる」をしてから、私の授業は少し改善されましたが、教員によっては動物園と化していたところもありました。
「教員対全体」での授業に限界を感じていましたので、ノルマ制のプリント学習を導入しました。公文式のような形です。終わった生徒から前に持ってきて教員が添削するタイプのものです。
面倒くさそうに取り組んでいる生徒もいましたが、できると嬉しそうにしていました。教育困難校だろうが進学校だろうがこれは共通しているのだなと思いました。
口癖は「できないと卒業させんぞ」で、半分冗談半分本気で言ってました。笑
授業担当者としての接し方
賢い生徒がいればそうではない生徒がいます。特に今回の教育困難校では後者の割合が圧倒的に多いです。
そこで私が思う授業担当者としての接し方は、「見捨てないこと」です。
「授業聞かないしどうせこの生徒にはできないから」と適当な授業や対応を取ることがある先生もいると思います。しかし、根気強く教えることを継続していくと少しずつ生徒の変化が感じるようになります。
特に、上記の「プリント学習」では生徒が1人ずつ教員のところに持ってきます。その時に、「授業聞かないしこの生徒にはできないから」とバイアスをかけて雑な対応を取るのではなく、丁寧に対応し、問題が解けたらハイタッチするくらい褒めると「効果は抜群」です。
オススメ書籍
最後に
今日は「【中学校・高校】教育困難校の授業実態(学校のリアル) 〜授業は崩壊している?〜」をお伝えします。
教員の皆さん、生徒が授業の開始に座っているだけで実は幸せなんですよ!笑
少し生徒への期待のハードルを下げると我々教員にも心の余裕ができるのではないかと思っています。ぜひ参考にしてみてください。
本日は以上です。お読みいただきありがとうございました。もしよろしければ下のランキングをポチッと押していただけるとありがたいです。
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