みなさんこんにちは、草食系高校教師です。
今日は「【中学校・高校】英語授業の音読指導について 〜生徒に伝えるべき3つのこと〜」をお伝えします。
英語教員のみなさん、音読を授業で取り入れているでしょうか。
Absolutely!!!
音読は、やり方を間違えなければ生徒にとって英語力を高める最高の手段の1つだと思います。生徒への伝え方一つで活動の質や在り方が変わってくるでしょう。
さて、この記事では授業の時に生徒に伝えるべき3つを詳しくお伝えします。
ぜひご覧くださいねー!
音読は必要?
生徒の中には
先生、音読って必要ありますか?
と言う、または感じている生徒は残念ながら少なくありません。
そう思っている生徒が一人でもいたら、音読は意味のない活動になってしまいます。
そのためには、「音読はこんな効果があるよ!」と口酸っぱく伝えていく必要があると思っています。
それでは、どんな効果があるのか見ていきましょう。
英語は積み重ねが必要な教科ですので、1回音読しただけですぐにできるものではありません。つまり、すぐに効果を実感できないので音読を無意味に感じてしまうのです。
「着実に成長してるぞ!」と感じるのが大事だと思うので、やはり「パフォーマンステスト」が必要でしょう。1番成長を確認しやすい、教科書音読テストがオススメです。
その中でも、一人一台端末を使っての音読をオススメします。単純に、音声を残すことができるからです。成長を自分の耳で確認できるのでとても効果的だと思います。
学級担任の先生は、「こんなに音読上手なんですよー」と生徒の褒めポイントに使えるので、残せるようにすることはオススメです!
音読をする時に必ず伝えること3選
音読をする時には、「音読をするとこんな効果があるよ!」と上記の「音読の効果」を伝えると思います。その時に、具体的な考え方や方法を伝えましょう。
野球で例えると、上記の音読の効果はバットの持ち方で、ここではバットの振り方をお伝えします。
①意味をイメージしながら音読する
これが最も重要です。
生徒の大半は何も考えずに、聞こえた音や教科書の文字だけを読んでいます。つまり「音声化」だけをしてしまっている状況です。
それではほとんど意味がありませんので、必ず「頭の中で本文の内容を思い浮かべて(イメージして)読もう!」と伝えましょう。
私は毎授業伝えています!しつこさは大事ですよー!
②発音を意識しながら音読する
言語を学習する上で、有名な言葉があります。
それは「読んでわからない英語は聞いてもわからない」です。つまり、逆に考えると「聞き取れる英語は読める」ということになります。
英語を聞き取るためには、読めなければいけません。読めるようになるためには、英語特有の音のつながり(リンキング)を知る必要があるでしょう。
それでは4つのリンキングを見ていきましょう。
1:連結
2:脱落
3:同化
4:フラッピング
1:連結
連結は、単語と単語がつながることです。
日本語は1音ずつしっかりと発音されますが、英語は繋がって発音されるためどこまでが1つの単語なのかがわからなくなってしまいます。
それでは以下の例(音声付き)を見ていきましょう。
2:脱落
脱落は、発音されなくなる単語があると言うことです。
単語と単語のつなぎ目で、同じ音か似た音が連続した場合、発音しません。ゆっくりと話す場合は発音しますが、リスニング試験での音声スピードの場合は脱落している場合が多いでしょう。
3:同化
同化は、単語と単語の音がつながって、発音しやすくするために別の音に変わることです。
発音の仕方は、無声音や有声音によって変わります。
4:フラッピング
フラッピングは、”t”が「l(r)」、「d」や「n」の発音に変化することです。
私は授業で、「曲者のT」と読んでいました。
最近よく、「パリピ」って聞きますよね。これは「Party people」を略したものですが、tがフラッピングによって「l」の発音に変化しています。
③モノマネをして音読する
CDなどの音声や教員の音読のマネをさせましょう。
「CDのモノマネをしよう!」と言うとふざける生徒も散見されますが、それでいいのです。
モノマネをすると知らないうちに、英語独特のリズムを学習することになります。小さく行うよりも大袈裟に行うくらいがちょうどいいです。
一気にこの3つを意識して音読するのは不可能ですので、1個ずつ徐々に導入することをオススメします!
音読方法
音読の方法は数えきれないくらいあります。
しかし、授業内で使われているのは、
- コーラス(CD・教員)
- ペア
- オーバーラッピング
- シャドーイング
このような方法ではないでしょうか。
どの方法が生徒状況に合っているのかを見極めるのも教員のお仕事ですので、「これが最善の方法!」と言うのはありません。
まずは、上記の「音読をする時に必ず伝えること3選」を意識すると共に、最終的に「シャドーイング」まで持っていければ良いと思います。
「シャドーイングは効果絶大」なのは、英語を多く勉強してきた人ならわかると思います。しかし、シャドーイングは中級者以上向けです。初心者が、基礎がないうちにシャドーイングを行っても効果は薄いと思います。高尾山に登れないのに富士山に登るようなものです。
オススメ書籍
最後に
今日は「【中学校・高校】英語授業の音読指導について 〜生徒に伝えるべき3つのこと〜」をお伝えしました。
英語力は一朝一夕でつけられるものではありません。ローマは一日にして成らずなのです。それを生徒に伝えると共に、適切な音読の方法を知ったり、成長を実感させたりしていくと英語力は身につくとは言いませんが、モチベーションは上がっていくと思います。
モチベーションは勉強における最強のスパイスです。それに学ぶ楽しさを知れば、鬼に金棒です。
ぜひ参考にしていただけるととてもとても嬉しいです。
本日は以上です。お読みいただきありがとうございました。もしよろしければ下のランキングをポチッと押していただけるとありがたいです。
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