みなさんこんにちは、草食系高校教師です。
今日は「【中学校・高校】いじめの具体的な対応方法(マニュアル) 〜学級担任の立ち回り方法〜」をお伝えします。
みなさんの学級でいじめやそれに相当することは起きていないでしょうか。
起きてないと思うんだけどなあ…
教員が見えないところで行われている可能性があります。表に出てきたのは氷山の一角だと思いましょう!
いじめ問題の対応で1番大切なことは、例外なく「被害生徒のことを絶対守る」です。
対応はそこにフォーカスして進める必要があると思っています。
さて、今日はいじめ問題の具体的な対応や流れを中心にお伝えしていきます。
学級担任が絶対してはいけないこと
まず初めに、「学級担任が絶対してはいけないこと」を見ていきましょう。
ズバリ絶対してはいけないことは「一人で対応すること」です。
お願い。お願いだから一人で、独断で対応しないで!!!!!!!!!
「クラスの問題を他の先生に知られたくない」や「評価が下がってしまう」という思いから一人で対応してしまうケースは少なくはないと思っています。辛辣なことを言いますが、それは生徒を守るのでなくちっぽけな自分のプライドを守るための行動です。
学年と、仲間と、上司や管理職と、チームでいじめ問題を対応するといいのです。学級担任だけのせいではありません!(周りに相談すると責任が分散できる!笑)
対応の流れと注意点
次に、「対応の流れと注意点」を見ていきましょう。
まず、この流れの中で最も大切なのは「初期対応」です。本当に初期対応が後の対応を9割左右すると言っても過言ではありません。初期対応しか勝たんです。
初期微動継続時間ではなく、「初期対応絶対時間(エンペラータイム)」とでも名付けておきましょう。
それでは具体的な対応の流れをお伝えします。今回は「周囲の生徒から学級担任に相談」したことで発覚した、いじめのケースになります。
該当生徒に聞き取りする内容も載せていますのでぜひご覧ください。
- STEP1周囲の生徒から学級担任に相談(いじめ発覚)
【学級担任の行動】詳しく状況を聞く。草食系教師このときに勇気を出して報告してくれた生徒を褒めて感謝しましょう!そして、その生徒が不利にならないことを必ず伝えましょう。
- STEP2学級担任→学年主任・学年団に報告
【学級担任の行動】いじめの内容を学年主任に報告。学校組織によって異なるが、学年進路指導部にも報告。また、報告書作成する場合あり。 - STEP3学年主任→生徒指導部長(部活動顧問)
学年主任がいじめの内容と今後の対応方法を生徒指導部長に伝える。部活動に所属していれば顧問にも伝える。 - STEP4被害生徒から事情聴取
【学級担任の行動】学年主任や学年生徒指導部と共に被害生徒に事情聴取。草食系教師「絶対守るから、安心して」と被害生徒に安心感を与えることが大切です。
- STEP5被害生徒の保護者に連絡
【学級担任の行動】保護者に事情を説明し、今後の対応方法を伝える。加害生徒から事情聴取をしていなくても「学校はすぐに対応する」と含むためにとりあえず報告する。 - STEP6加害生徒からの事情聴取と指導
【学級担任の行動】学年主任や学年生徒指導部と共に加害生徒に事情聴取と指導。細かいところまで気を配る必要があり、生徒を別室に呼ぶ方法・話の聞き方・持っていき方・落とし所を事前に綿密に相談する。
ひこ加害生徒が複数人いる場合は1人ずつ呼び出し、1人ずつ話を聞きます。口裏を合わせるのを防ぐためです。
- STEP7学年団・生徒指導部長・教頭に報告
【学級担任の行動】関係各所に報告(同行)し、報告書を作成。状況を説明し、今後の対応方法を相談。被害生徒と加害生徒の話を聞いて事実確認が済んだため、ここで初めて教頭に報告。
- STEP8加害生徒の保護者連絡
【学級担任の行動】状況を説明し、来校してもらうための日程調整。 - STEP9被害生徒の保護者連絡
【学級担任の行動】加害生徒の事情聴取内容を伝えて今後の流れを説明。 - STEP10学年団・学年主任・生徒指導部長に報告
【学級担任の行動】各関係各所に報告。保護者の様子やクレームがあったかなどを共有。 - STEP11加害生徒と保護者面談
【学級担任の行動】学年主任・学年生徒指導部などと事情聴取したことをありのまま保護者に報告。生徒本人から説明するように促す。家庭での指導をお願いする。
- STEP12学年団・生徒指導部長に報告
【学級担任の行動】各関係各所に報告。保護者の様子やクレームがあったかなどを共有。報告書作成。 - STEP13被害生徒の保護者連絡
【学級担任の行動】改めて今回の件を詳しく説明し、学校側が取った対応や今後取る対応を伝える。 - STEP14経過観察
【学級担任の行動】加害生徒や被害生徒の様子を観察し、報告。
これは基本的な流れです。
しかし、「学校はイレギュラーがレギュラー」ですので、被害生徒の保護者から「被害生徒に直接謝らせてください」や「私も学校に行って被害生徒の保護者と直接話をしたいんだけど」と申し出てくる場合もあります。
その場合は独断ではなく、学年主任などと相談して決めましょう。
生徒のアフターケア
それでは一連の流れが終了した後の「生徒のアフターケア」を2つ見ていきましょう。
①面談
1つ目は「面談」です。
被害生徒の様子を言葉で確認するために面談をします。最初は毎日面談してもいいと思いますが、毎日→3日に1回→週に1回→月に1回といった頻度で徐々に間隔を空けていきます。
私は加害生徒にも週一程度で面談をしています。再発防止です。
②保護者連絡
2つ目は「保護者連絡」です。
これは毎日ではありませんが、被害生徒の学校の様子を伝えたり、自宅での様子を聞いたりします。
学校側は「精一杯対応している」というメッセージを受け取ってもらうためです。保護者はいじめの一件で学校に不信感を持っているに違いありません。それを払拭するためにも必要な行動です。
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最後に
今日は「【中学校・高校】いじめの具体的な対応方法(マニュアル) 〜学級担任の立ち回り方法〜」をお伝えしました。
ありとあらゆる生徒がいるので、「いじめをなくすことは不可能」です。しかし、「いじめを減らすことは可能」なので、可能の幅を広げることにコミットしていきましょう。私も頑張ります。
ぜひご活用いただければと思います。
本日は以上です。ありがとうございました。
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