みなさんこんにちは。草食系高校教師です。
今日は「【中学校・高校】個別の生徒指導問題の即応的対応は5W1Hで行う 〜教員のための学級経営技〜」をお伝えします。
学級担任のみなさん、学級経営に苦労していませんか?
私は教育困難校で勤務していたこともあり、ずーっと苦労してきました。
私はまだまだ発展途上ですが、「あ、これは即応的対応の時に使えるな!」という対応の方法を知ることができました。
今日は問題行動が起きた後に対応する生徒指導に焦点を当てて対応の方法をお伝えしていきます。
指導の道筋が固まらない人・対応方法に迷いを感じている人・生徒指導が苦手な人、ぜひご覧いただければと思います。
生徒指導の定義と目的
まず初めに「生徒指導の定義と目的」を見ていきましょう。
それでは令和4年12月に改訂された生徒指導提要に記載されている生徒指導の定義と目的を確認していきましょう。
生徒指導の定義
まずは「生徒指導の定義」を見ていきましょう。
生徒指導とは、児童生徒が、社会の中で自分らしく生きることができる存在へと、自発的・主体的に成長や発達する過程を支える教育活動のことである。なお、生徒指導上の課題に対応するために、必要に応じて指導や援助を行う。
https://www.mext.go.jp/content/20230220-mxt_jidou01-000024699-201-1.pdf#page=15
生徒指導の目的
次に「生徒指導の目的」を見ていきましょう。
生徒指導は、児童生徒一人一人の個性の発見とよさや可能性の伸長と社会的資質・能力の発達を支えると同時に、自己の幸福追求と社会に受け入れられる自己実現を支えることを目的とする。
https://www.mext.go.jp/content/20230220-mxt_jidou01-000024699-201-1.pdf#page=15
要は、「自己指導能力を身につけるように支える」と言うことでしょうか。
5W1Hで対応
それでは「次に5W1Hで対応」を見ていきましょう。
まずは5W1Hの確認からしていきます。
- 「When(いつ)」
- 「Where(どこで)」
- 「Who(だれが)」
- 「What(なにを)」
- 「Why(なぜ)」
- 「How(どのように)」
この5W1Hどのように使うかというと…「生徒に質問する」です。
簡単すぎない?
そんなこともないんだよ。。。
昔から個別の生徒指導問題を対応する時に多く見られるのが、教員が1から100までことの経緯や悪かったことなどを生徒に言って、教員の「わかったか?」に、生徒が最後に「はい」と言って終わるパターンです。
はっきり言ってこの指導が生徒に”入る”とは思いません。生徒にとってはその場で話を聞き、適当に「はい」と言っておけば嫌な指導の時間は勝手に終了します。
私は、生徒の口で、生徒の言葉で、全てを伝える必要があると思います。
では、それを元に5W1Hを使ってどのような対応をするのかを以下の例を基に見ていきましょう。
〜例〜
LINEで生徒Aが生徒Bに悪口(死ね)を言った。生徒Bが言われた後から3日間不登校になる。不登校3日目の夜に生徒Bとの電話にて、ことの経緯を知る。言われた画面のスクショを送ってもらい、今後の生徒Aとの関係をどうしたいかを生徒Bと共有。また、ことの経緯は保護者も知っている。保護者の願いも共有済み。
上記の例を元に、次の日の生徒Aの対応を見ていきましょう。
入りは、「最近どう?」・「なんで呼ばれたかわかる?」みたいなのは端折ります。
あくまでも簡単な例になります。
教員:生徒Bとなんかあった?
生徒A:特に何もありません。
教員:そっか。本当に何もない?
生徒A:ありません。
教員:なんかLINEでトラブルとかなかった?
生徒A:ありました。
教員:どんなトラブルがあったの?
生徒A:「死ね」と言いました。
教員:もう一回、なんて言ったの?(What)
生徒A:「死ね」です。
教員:それは人生で1度も言ってはいけない言葉だよな。いつ言ったの?(When)
生徒A:3日前です。
教員:なんで言ったの?(Why)
生徒A:ムカついたからです。
教員:なんでムカついたの?(Why)
生徒A:親と喧嘩したり部活がうまくいかなかったりした時に、生徒Bがうざかったから。
教員:なんでうざかったの?(Why)
生徒A:LINEでしつこく話しかけてきたからです。
教員:なるほど。(生徒Aがうまくいっていないことを聞いたり、ここで生徒Bとの会話で聞いたことを言ったり、生徒Bが学校に来れなくなっている実情を伝えたりする)
教員:今回、何が悪かった?(What)
生徒A:うまくいかないことがあってストレスが溜まっていたので生徒Bに「死ね」と言ったことです。
教員:今後どうする?(How)何すればいいと思う?(What)
生徒A:「死ね」と言う言葉は使いませんし、生徒Bに謝りたいです。
私が気をつけていることは、上記のようにとにかく生徒に答えさせることです。誘導尋問ぽいですが、自分の気持ちや行動を言語化することで現実化するようにしています。
これはマーフィーの成功法則の1つである「私たちの思考が現実化する」、ナポレオン・ヒルの「思考は現実化する」にも記載されています。
心の中で思っているだけより口で言葉にしたほうが今後の行動は変わってくるでしょう。
生徒とのやりとりを文字化するとなかなかいやらしい教員ですが、生徒の深いところに落とし込むには自分の言葉で言語化させたほうが良いと思います。学校では反省文、社会では始末書があるのはそのような理由があるからですね。
オススメ書籍
それではオススメ書籍を見ていきましょう。
最後に
今日は「【中学校・高校】個別の生徒指導問題の即応的対応は5W1Hで行う 〜教員のための学級経営技〜」をお伝えしました。
問題行動を起こした生徒の対応は一筋縄ではいきません。嘘をつく生徒・反抗する生徒・何も話さない生徒等、様々います。
しかし、どんな生徒にも「言語化させる」は共通していると思います。
ぜひぜひご活用いただければ嬉しいです。
本日は以上です。ありがとうございました。
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