こんにちは、草食系高校教師です。
今日は「【中学校・高校】英語授業で取り組む効果的な英語シャドーイング6つのSTEP 〜リスニング〜」をお伝えします。

シャドーイングねー、効果あるの?

ポケモンではありませんが「こうかはばつぐんだ」ですよ!
授業で取り組む音読の方法は様々あります。
有名なところではコーラス、オーバーラッピング、インディヴィジュアルなどがあり、その中の1つにシャドーイングがあります。
“適切な”シャドーイングはリスニングやリーディングを必ず伸ばしてくれます。

それでは具体的に方法を見ていきましょう!この記事では、音声から内容を理解する方法をとった授業展開をお伝えします!
シャドーイングとは?
まずは「シャドーイングとは?」を見ていきましょう。
シャドーイングは聞いた音声を1語〜2語遅れて発音する練習方法です。影(シャドー=shadow)のように少し(1語〜2語)遅れて発音することからシャドーイングでという名前がつきました。
英文を聞き終えてから繰り返すリピートとは異なり、シャドーイングは聞こえてくる英文のすぐ後ろを影のように追いかけるのがポイントです。
「遅れてモノマネをする」と思ってください。
私は授業で音読は「モノマネ大会」授業中に「次は遅れるモノマネ大会始めるぞー」と言ってシャドーイングを始めます。
シャドーイングで期待できる効果
それでは「シャドーイングで期待できる効果」を2つ見ていきましょう。
①聞き取れる音が増える
1つ目は「聞き取れる音が増える」です。
聞いた音声を1語〜2語遅れて瞬時に発するため、1語1語聞いていなければアウトプットすることができません。
これは脳の仕組みですが、口から出せない音は聞くことができないという原理があるそうです。そのため、口から言えるようになると耳からも聞くことができるということです。
②抑揚(イントネーション)やリズムを理解できる
2つ目は「抑揚(イントネーション)やリズムを理解できる」です
日本語と英語の音声特徴の大きな1つの違いとして、イントネーションがあります。
例は少し悪いですが、以下のように日本語は心電図の「死んでいる」で、英語は心電図の「生きている」です。
それでは図で見ていきましょう。

日本語は基本的に一定のリズムで話しているのに対して、英語は音に抑揚があります。
つまり日本人は、英語を聞く時に普段聞いている音とは全体的に違うので、「聞き取れない」が発生してくるのです。

もちろん聞き取れない理由は他に複数あります!1つの理由だと思っていただければと思います!
音声による本文理解から入るシャドーイングの方法
それでは「音声による本文理解から入るシャドーイングの方法」の方法を見ていきましょう。
授業では本文の内容を確認した後にシャドーイングをすることが多い活動ですが、授業の導入で使える方法をお伝えします。
- STEP1リスニング
- STEP2マンブリング
- STEP3テキストで意味や英語の確認
- STEP4シンクロ・リーディング
- STEP5プロソディシャドーイング
- STEP6コンテンツシャドーイング
STEP1 リスニング
まずは「リスニング」です。
テキストを見ずに音声だけを聞いて特徴を掴みます。
確認する特徴は以下の2点です。
STEP2 マンブリング
2つ目は「マンブリング」です。
mumble=「呟く、ボソボソ言う」という意味ですが、通常のシャドーイングのブツブツ言うバージョンになります。
聞こえた音声を声に出すシャドーイングは、自分の声が邪魔で音が聞き取りにくい場合があるので、最初は声を小さくするマンブリングを行います。
心の中で読むサイレントシャドーイングも良いですが口を動かさないと自分がどれだけ正確に捉えているかがわかりませんのでマンブリングの方が良いかもしれません。
これは授業でも使えます。大きな声で読むことに抵抗のあるシャイな生徒でも一生懸命取り組むことがあります。
STEP3 テキストで意味や英語の確認
3つ目は「テキストで意味や英語の確認」です。
リスニングとマンブリングで意味がわからなかったところは、テキストを見て本文と日本語の意味を確認します。
また、聞き取れなかった単語やフレーズは印をつけておくと自分の苦手が見えてきます。
STEP4 シンクロリーディング
4つ目は「シンクロリーディング」です。
「synchro=シンクロ」は、シンクロナイズドスイミングなどで日本語にもなっていますが、synchronizeの略語で「同期する」や「タイミングを合わせる」という意味があります。
CDで音声を聞きながら同時に本文を音読します。別名パラレルリーディングとも呼ばれる練習法です。
遅れずについていくこと・音の強弱・発音・イントネーション・英語特有のリズムをつかむことが大切です。自分のリズムと話者のリズムが合わないことが多いかもしれませんが、そこが聞き取れていないギャップになります。
英語の特徴に慣れることで聞き取れるようになっていけるようになる練習方法です。

モノマネをしましょう!
STEP5 プロソディシャドーイング
5つ目は「プロソディシャドーイング」です。
「prosody=韻律(リズム・アクセント・抑揚)」のことです。聞こえてくる音を聞きながら、1語〜2語遅れてできるだけ正確に英語で再現します。シャドーイングと呼ばれているものはこのプロソディーシャドーイングのことです。
途中でわからなくなる箇所もあると思いますが、仕切り直してどこからでもいいので再開しましょう。
STEP6 コンテンツシャドーイング
6つ目は「コンテンツシャドーイング」です。
「content=内容」のことですので、ここでは意識を「意味」に向けていきます。
内容を頭の中で確認しながらシャドーイングをします。もし意味がわからない文がある場合はSTEP3の意味確認を念入り行いましょう!
頭の中で意味を確認しないとただの音声化(音声を発しているだけ)になってしまいます。STEP1〜5では「音」を正確に聞くことが目的でしたが、ここでは意味の理解が必要です。
結局は聞いたものを頭の中で理解しなければいけませんので、必ず意味を理解した上でこの活動をしましょう。
声の大きさはマンブリング程度で構いませんので、シャドーイングをしながら同時に意味が取れるようにするトレーニングです。
オススメ書籍
最後に
今日は「【中学校・高校】効果的な英語シャドーイング6つのSTEP 〜リスニング〜」をお伝えしました。
勉強には万能薬はありませんが特効薬はあります。風邪にはパブロン、頭痛にはイブのように、リスニングにはシャドーイング、リーディングにはスラッシュリーディングなど改善したいや伸ばしたい能力にあった練習法や勉強法があります。
「やり方よりあり方」という言葉がありますが、ある程度のやり方も身につけないとかなりの遠回りをすることになってしまいます。
教員の方、英語学習者、中高生、ぜひ参考にしてください!
本日は以上です。お読みいただきありがとうございました。もしよろしければ下のランキングをポチッと押していただけるとありがたいです。
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