こんにちは、草食系高校教師です。
今日は「【中学校・高校】オールイングリッシュ授業を導入するコツ5選 〜10年経験者が教える〜」をお伝えします。
高校では2009年から、中学校では2021年度から「授業は英語で行うことを基本とする」とそれぞれの学習指導要領移行に伴い、記載されるようになりました。
オールイングリッシュなんか無理だよおお
あくまでも”基本”ですからね!生徒実態や授業場面で使い分ければいいと思います!
「生徒が英語に触れる機会を増やす」が学習指導要領の幹ですので、臨機応変な対応をしていきましょう。
さて、今日は高校普通科で10年(うち2年間英語コースで授業経験あり)、中学校で3年(中等教育学校で3年勤務)オールイングリッシュ授業を行ってきた私が、コツをお伝えします。
オールイングリッシュのコツ
オールイングリッシュ授業を行うにあたって、緊張している先生もいるかもしれません。しかし、最初から一語一句英語で行うには生徒も教員も限界があります。
その考えの元、コツをお伝えしていきます。
①英語使用率を意識する
最初から英語を100%使った授業は、生徒実態によりますが、不可能でしょう。
英語から1番遠い言語の1つである日本語を母国語とする我々日本人対象にいきなり英語100%はきついと思います。
「わからない」が積み重なると英語の苦手意識や、やる気の低下につながってしまい、俗に言う「英語嫌い」を生んでしまうことになります。一度嫌いになってしまうと修正するのが大変です。
私は徐々に英語使用率を上げていくのが得策だと思います。1授業最低50%としておくと良いかもしれません。
そして、徐々に使用率を上げて学年が終わるまでに100%まで持っていくのが良い方法だと思います。
そして、大事なこととしては、生徒のマインドセットとして、「一語一句聞き取れなくても理解できれば良い」などと伝えておけば生徒は構えずに授業に参加できると思います。
中学校や高校でのオリエンテーションでは、各学校「英語の授業は基本的に英語で行われます」と生徒は言われているため、授業に構えて臨んでいると思います。授業開きのシラバスでしっかりと英語の使用率について言及しましょう!
②ジェスチャーを使う
言わずもがな、身振り手振りは必要です。
英語だけで説明をして理解できるのは一握りですが、ジェスチャーを加えると四握りくらいまで理解度を高めることができるかもしれません。
全てにジェスチャーをするのも大変ですので、生徒が理解できなさそうな単語や教員側がどうしても簡単な言葉に言い換えられない単語がある場合に使用すると良いかもしれません。
ジェスチャーは大袈裟にしましょう。大切なのでもう一度、ジェスチャーは大袈裟に!!
③デモンストレーションをする
生徒に活動の指示をする場合、必ずデモンストレーションを行いましょう。
とりあえず活動しているところを生徒に見せれば、英語を聞き取れなくても活動内容がわかり、円滑に進めることができます。
一度、変化球で英語だけで活動内容を示し、デモンストレーションをしないでください。ほとんどの生徒が頭の上に「?」を浮かべて、周りをキョロキョロするでしょう。
デモンストレーションはマストです。
④簡単な言葉を使う
英語での説明の時は、文法がメチャクチャな英語でも生徒が理解すればいいと思います。
例えば、
英語:You have to use past tense instead of present tense in this case.
日本語:この場合、現在形の代わりに過去形を使わなきゃいけない。
簡単な言葉を使うと、
英語:You don’t use this (現在形を指差す). You use this (過去形を指差す). OK?
日本語:これ使わない。これ使う。いい?
簡単な言葉とジェスチャーを使って説明します。
⑤解説は少なく、例示を増やす
文の成り立ちや詳しい使い方を英語で説明しても表現が難しくなってしまい、生徒は理解できません。上記の「簡単な言葉を使う」には限界があります。
その対策として、例示を増やすことをオススメします。
説明する例文を増やしたり、外国人の先生との会話デモンストレーションを増やしたりと、教えることよりも、生徒の「あ!」という気づきのアハ体験をさせれば良いと思います。
詳しくは以下をご覧ください。
オールイングリッシュは賛否両論?
オールイングリッシュ授業には賛否両論あると思います。
私は完全に賛成派です。
私は約1年間アメリカ留学を経験しました。留学行く前のTOEICのスコアは400点前半くらいで、ほとんど聞き取れませんし話せませんでした。
しかし、留学中毎日英語を聞いていたら耳が慣れてきて、徐々に聞き取れるようになってきました。
この経験からわかったことは、たくさん聞けば聞き取れるようになるということです。ですので、年度初め頃に生徒がわからなくても英語のシャワーをひたすら浴びせることで徐々にわかるようになってきます。これは10年授業をしてわかりました。
もちろん、上記のコツで申したように、英語に苦手意識を持ったり、英語嫌いになったりしないような工夫・ケアをしていますが、本当に継続は力なりです。
基本的には習うより慣れろ派です。
オススメ書籍
最後に
今日は「【中学校・高校】オールイングリッシュ授業を導入するコツ5選 〜10年経験者が教える〜」をお伝えしました。
オールイングリッシュ導入は根気が入ります。1回2回授業をして、「生徒が理解してないからオールイングリッシュやめよう」の判断は早すぎます。20回程度授業をしてどのくらいの成果が出るか、長い目で見ましょう!
本日は以上です。お読みいただきありがとうございました。もしよろしければ下のランキングをポチッと押していただけるとありがたいです。
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