こんにちは、草食系高校教師です。
今日は「【中学校・高校】平常点について 〜割合や具体的な算出方法〜」お伝えします。
中学校や高校は成績を算出する時に試験点(素点)と平常点を使います。試験点はテストの点数ということはお分かりだと思いますが、平常点は一体何を指しているのかを詳しくお伝えします。
学期末の平常点の算出は結構時間かかるよねー。
エクセルで平常点のファイル作っておけばすぐに終わるんですよ!
平常点とは何か
平常点は各学期の成績をつけるときに、テスト点(素点)以外の「授業の出席率」「授業態度」「提出物(ノート・プリントなど)」「小テスト」「パフォーマンステスト」などを算出して点数化したものです。
平常点の割合
平常点の割合は、学校や学校内のコース、各教科、さらに科目によって違いがあると思いますが、1番多い割合が30点(3割)でしょう。
つまり、70点(7割)が試験点(素点)で、30点(3割)が平常点ということになります。
進学校では試験点を重視するところが多いため、80点(8割)以上が試験点(素点)で、20点(2割)以下が平常点となる場合が多いでしょう。9対1という学校も珍しくはありません。
対照的に、学力レベルが低い学校では、生徒が試験点を取れないことが多く、留年(原級留置)を防ぐために、平常点の割合が高く設定されていることがあります。
したがって、10点以下をとっても進級できたり、卒業できたりする生徒が出てきます。
平常点は「救済点」と言っても過言ではありません。
学校によっても、教科によっても割合が変わるんですよ!
教科により試験点と平常点の割合が変わることがあります。
英語は9対1、数学7対3、情報5対5などと違いが出ることがあります。
「英語に力を入れている学校だから試験点の割合を増やす」や「情報は実技が多いから平常点を増やす」と言った理由でしょう。
〜例〜
A校:試験点8割:平常点2割
B校:試験点5割:平常点5割
平常点は成績を調整する点数でもある?
学期ごとの成績の算出方法は「試験点+平常点」となりますが、平常点で成績を調整をすることがあります。いわゆる、調整点を入れることがあります。
調整点はその名前の通り、調整するためにプラスかマイナスをする点となります。(マイナスはほとんどないでしょう)
毎回するものではなく、全体の成績が芳しくない時や学年間の教科や科目の全体成績を合わせる時に発動します。
”全体の成績を合わせるため”というのは、「教科や科目の全体の成績は6.0くらいに合わせましょう」と成績を管轄する教務部から方針が出されている場合があるからです。
該当学年の同じ教科や科目を別の教員が担当している場合は、連携して教務部の方針に合わせるようにします。その時に多少平常点を変えることがあります。
成績を算出するとクラスによって成績のばらつきが必ず出てきます。その場合は科目担当者同士で相談をして以下のように全体成績を6.0に合わせるようにします。
クラス | 担当教員(科目担当者) | 成績(試験点+平常点) |
1組 | 岡田先生 | 5.6 |
2組 | 小野先生 | 7.1 |
3組 | 岡田先生 | 6.1 |
4組 | 向井先生 | 5.2 |
5組 | 向井先生 | 5.8 |
6組 | 小野先生 | 6.1 |
学年平均→ | 5.98 |
成績は100%公平が原則だと思いますが、あと数点で成績が変わる生徒に関しては調整をする先生もいるのではないでしょうか。
平常点算出に時間はかけたくない
成績を算出する時期には、定期考査の採点や初見の入力等もありますので平常点算出に時間をかけたくないのが本音です。
したがって、私はエクセルの関数を使ってあらかじめすぐに算出できるようにフォーマットを科目ごとに作っています。
さらに、ノート点は5点、小テストは5点、授業態度10点など、授業開きの生徒に配布するシラバスに記載しておけばスムーズに進むでしょう。
平常点算出の闇
平常点算出は、先生次第です。
つまり、先生方がどのように平常点を算出しているかは誰も知りません。
多くの場合、上記の「平常点とは何か」で触れているように、「授業態度」「提出物(ノート・プリントなど)」「小テスト」「パフォーマンステスト」などを算出すると思います。
しかし、結構ガバガバな先生もいます。好き嫌いで判断したり、計算せずにそれっぽい点数をつけたりとそれぞれです。
平常点の点数は根拠を明確にしないと、何か問題が起きた時にボロが出てしまうのでしっかり計算しましょう!
オススメ書籍
最後に
今日は「【中学校・高校】平常点について 〜割合や具体的な算出方法〜」お伝えしました。
平常点にどのように算出するかは授業担当者の裁量でしょう。授業態度を重んじている場合はその配点が高かったり、授業態度関係なく実力主義であったりすれば平常点の小テストの配点が高かったりと、授業担当者の方針によると思います。
本日は以上です。お読みいただきありがとうございました。もしよろしければランキングをポチッと押していただけるとありがたいです。
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