みなさんこんにちは、草食系高校教師です。
今日は「【中学校・高校】授業中に行う英単語小テストの種類 〜1番効果的な試験とは?〜」をお伝えします。
英語を教えているみなさん、授業中に英単語の小テスト行いますよね。
しかし、「どのような方法でやるのがいいの?」や「どのくらいの頻度で行えばいいの?」と考えたことはありませんか?
どの方法やどのくらいの頻度で行うのが良いのかは「マンションと一軒家どっちがいいの?」くらい永遠のテーマです。
もちろん、生徒のレベルによってスタイルも変わってきますが、私はこれまで私立学校3校を経験し、様々な方式、そしていくつかの頻度で単語の小テストを行ってきました。
どの組み合わせがいいのか、私なりに答えが出ましたのでお伝えしたいと思います。
みなさんにとって最良の小テストの方法が見つかりますように!
単語帳
これまで使用していた単語帳を中学校と高校に分けてお伝えします。
中学校では基本的に単語帳を使っている学校は少ないと思いますが、一部の私立学校では中学校1年生から使用されていますので私の経験を踏まえてお伝えします。
中学校
それでは中学校編を見ていきましょう。
①キクタン
中学校では超王道のキクタンです。
なんといっても特徴は、リズムに乗って英単語を覚えられるチャンツ学習ができるところです。見出し語の「英語→日本語→英語」チャンツをダウンロードすることができ、スマホや御学プレーヤーで再生が可能です。
②例文で覚える中学英単語・熟語1800
重要単語が入っている約300の例文をCDで聞きながら、高校入試によく出る英単語・熟語1800を効率よく学習できます。
例文で覚えるから英文に慣れ、単語の使い方もわかるようになります。長文読解への基礎力作りだけでなく、リスニングCDも使うことでリスニング能力向上への基礎力もつけてくれます。
高校編
高校編をお伝えします。
①英単語ターゲット1900
高校では超王道の英単語ターゲットです。
独自の大学入試データベースを使って最新の「でる順」を分析した単語帳です。見出し語・見出し語の意味・例文の音声を無料でダウンロードすることができます。
また、アプリでも学習することができ、「ターゲットの友」と検索しダウンロードすると以下のように学習・テストすることができます。
私が高校生の時にターゲット使ってましたー!
②速読英単語
速読英単語もターゲット同様に高校の英単語帳の中では王道です。
この英単語帳は短いストーリーとともに英単語を学習することができます。その短いストーリーは入試傾向にあったものが書かれており、受験対策にはもってこいの一冊です。これも同様に、見出し語・見出し語の意味・例文の音声を無料でダウンロードすることができます。
また、巻末の英文解説ページでは、各英文のポイントが丁寧に解説されています。さらに、要注意の文構造を徹底解説した映像が全70英文も付いています。
③ユメタン
日本で最も偏差値が高い学校の1つである灘高校の教員である木村達哉先生が書いた単語帳です。
この単語帳を使って「キムタツ式語彙学習法」を実践している先生方も少なくはないでしょう。
私もその一人でした!
「キムタツ式語彙学習法」
1週間の7日間、毎日違うアプローチで同じ100語を学びます。1日目「単語の実力チェック」→2日目「単語を書いて覚える」→3日目「単語のクイックレスポンス」→4日目「フレーズの実力チェック」→5日目「フレーズを書いて覚える」→6日目「フレーズのクイックレスポンス」→7日目「単語のフレーズの最終チェック」。これで自然と記憶に定着します。
この単語帳はシリーズ化されており、ユメタン0〜3までの4冊がレベル別に出版されています。これも同様に、見出し語・見出し語の意味・例文の音声を無料でダウンロードすることができます。
英単語小テストの種類
英単語小テストの種類は様々あります。
まずは表から見ていきましょう。
典型的な例として、上の5つを挙げました。
①②③は馴染みがあると思いますが、④⑤で実施している先生はあまり多くはないと思うのでこのセクションでは2つ紹介したいと思います。
日本語訳あり・なしの単文穴埋め記述式
名前から想像できる通り、短文に空欄があり、その単語を埋める方式です。
例文は単語帳に載っているものを使い、学習する単語の箇所を空欄にします。単語帳が学校採用であれば、教員用のテスト作成ファイルをもらえると思うので、それを使って簡単に作ることができます。
この方式はとても実践的で、英作文の基礎もつくることができます。生徒がよく間違える「I look you」「I playing soccer」など、単語だけ覚えても使えない場面がある場合に有効な方式です。
日本語訳あり短文穴埋め方式
単文ではなく短文穴埋め方式です。
例文は上記同様に、単語帳に載っているものを使い、学習する単語の箇所を空欄にします。単語帳が学校採用であれば、教員用のテスト作成ファイルをもらえると思うので、それを使って簡単に作ることができます。
生徒目線に立つと、このタイプの試験をする時は、必ず何が抜けているかを確認するために英語と日本語を読みます。この”読む”ことがとても重要です。
一問一答式は、単語だけを覚えることに特化したものです。しかし、単文・短文穴埋め方式は、前後関係を把握して単語を埋めなければいけません。さらに、動詞では原形だけを書く一問一答式とは異なり、時制等も確認しなければいけないのです。
一問一答式が悪いとは思いませんし、私が中高大の時はその方式でずっと取り組んでいました。今も生徒のレベルによっては一問一答式で取り組むこともあります。
しかし、高いレベルを目指すのであれば、特に短文穴埋め方式は有効な手段だと思います。
ここ5年くらいは短文穴埋め方式で行っています。オススメ単語帳は「速読英単語」です!
小テストの頻度
小テストの頻度は、単語帳に載っている単語の総数、授業時数と授業計画によります。
授業は年間35週以上確保されていますが、行事を考えると実質28週くらいになるでしょう。また、一冊を1年で終わらせるのか3年間で終わらせるのかでも変わってきます。
それでは私が行っていた(る)小テストの頻度をお伝えします。
〜基本情報〜
・単位数2×28週=56授業時間
・使用単語帳 速読英単語必修編(見出し語1900)
私は週に1度100問を目安に、上記の日本語訳あり短文穴埋め方式で行っていました。
この方式でいくと、28週×100問=2800単語になります。総単語数は1900なので、残りの9回は生徒の正解率が低いセクションを何度も行います。
授業中の取り組みは?
「次の単語の小テストは5ページから10ページまでだぞー」で終わってはいないでしょうか。
終わっちゃってるわ・・・
それダメーです!
リーディングの授業では英文読解の力をつけるのが目的、ライティングの授業では英作文の力を伸ばしてあげるのが目的。それと同様に、単語の授業をしないと語彙力は伸ばしてあげられないと思います。
しかし、現行そのような授業はありませんので、どこかの授業中に単語学習に取り組むしかありません。
それでは授業中にどのようなことに取り組んでいるかを2つ見ていきましょう!
①発音する
毎授業5〜10分使って、発音します。
「CD配ってるから(ダウンロードできるから)自分で音声聞いて発音しとけよー」で終わってしまう先生がよくいます。しかし、聞いて発音している生徒なんて1割にも満たないでしょう。
英語は言語ですので、コミュニケーションツールの1つです。会話は聞いて話す。まずはしっかりと聞かなければ会話は成り立ちません。さらに、読めない単語を聞き取ることも難しいのです。
以前高校3年生にenergyをエネルギーと呼んだ生徒がいました。日本語になっているのでわからなくもないですが、その生徒がリスニング試験や会話中にエナジーと言われたらわかりますか?それはわからないと思います。
私は、単語指導がリスニングの基本だと思います。聞かない・読まないで覚えた単語は読む・書くことだけに特化したものになってしまうのです。
従って、授業中に英単語を発音することはとても大切だということです。
音声を使って単語を覚えることが、リスニングの本格的なトレーニングの前に必要です。頭で知っているというよりは、耳で、体で聞いてわかる感覚が大切です。
②クイック&レスポンス
英語は見て聞いてすぐに理解しなければいけません。
リスニングの練習としてこのクイック&レスポンスをすることがあります。
これは基本的にペアで、お互いに問題を出し合う形式で行っています。
主張する
claim
このように1人が英語を言ってもう1人が日本を言います。(逆もあり)
「解答は2秒以内」や「10問で交代」など、ルールを決めて行うと良いです。
再テストはしたほうがいい?
救済措置として、昼休みや放課後に再テストを実施している先生は少なくはないと思います。
「生徒のため」と魔法の言葉で自分に暗示をかけて、時間がないにもかかわらず実施してしまうのですよね。とてもわかります。
私も5年ほど再テストを実施してきましたが、労働対効果は低いと思います。もちろん再テストで合格した生徒を見るのは教員冥利に尽きます。
しかし、再テストになる生徒は毎回再テストになりますし、再テストがあることでそれが甘えになってしまうケースもあります。
結論として、私は再試験無しにしています。チャンスは1回だけです!
最後に
ここまでお読みいただきありがとうございます。
今日は「【中学校・高校】授業中に行う英単語小テストの種類 〜1番効果的な試験とは?〜」をお伝えしました。
英単語の小テストの方法は先生によってバラバラです。一問一答式でも穴埋め方式でも選択式でも生徒が伸びるのであればなんでも良いと思います。生徒実態にあったものであればいいのです。
本日は以上です。お読みいただきありがとうございました。もしよろしければ下のランキングをポチッと押していただけるとありがたいです。
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