みなさんこんにちは、草食系高校教師です。
今日は「【中学校・高校】英語科教員のためのChat GPTを使った授業準備改革 ~6つの活用方法~」をお伝えします。
革命的なChat GPTの登場は教員の働き方改革の一助になると確信しています。これまで作成や調査に時間をかけていたことがものの数十秒で終了・解決する新たな時代に突入することでしょう。
仕事内容がダルビッシュの変化球くらい多様化・複雑化し、菊池くらい守備範囲が広い教員の仕事の質やスピードを劇的に変えてくれるツールになります。
私自身、このツールをまだまだ探り探りで使っていますので、ぜひ良いアイディアがあればシェアしていきましょう!
さて、この記事では英語科教員向けにchat GPTを使った授業準備のコツを6つ紹介します。
みなさんにとって何かの気づきになりますように!そして、他に良い使い方があればシェアしましょう!
Chat GPTとは?
まず初めに、「ChatGPT(チャットジーピーティー)って何?」と言うところから見ていきましょう。
Chat GPTは、アメリカ企業のOpenAIが2022年11月30日に公開したチャットボットです。人間が書いたように自然な文章を作成できるAIツールになっています。言語の設定がないため、日本語でも検索することができます。
公開後5日で使用ユーザーが100万人を超え、歴代Webサービス史上最速で大台に乗りました。2月には1億人を突破し、需要の高さが窺えます。また、3月8日にはビジネスメッセージアプリ「Slack」がChatGPTのAI技術を統合し、会話の要約や調査ツール、ライティング補助などの機能を実現しました。
それでは、この世界が注目するツールを使って英語科教員はどのような取り組みができるのかを見ていきましょう!
授業準備のコツ6選
この章では、具体的にどのように使っていくか6つお伝えします。
①文法問題作成
1つ目は「文法問題作成」です。
ChatGPTに具体的な指示を出すと文法問題を作成してくれます。もちろん、問題内容や質は生徒実態に合うかどうか精査しなければいけませんが、ものの10秒で作ってくれます。
それでは実際の問題を見ていきましょう。以下は「日本の中学生向けに仮定法を学ぶための10の文法問題を作って」と指示を出した結果です。
残念ながら「中学生向け」と指示を出しても使われている語彙や文法は高校生で習う内容が入っています。これからさらに精度が上がっていくと思いますが、この辺は人の手で変えていくしかありません。
解答も教えてくれますよ!
②長文問題作成
2つ目は「長文問題作成」です。
具体的な指示としては、「日本の中学生向けの仮定法を使った物語文を作って」です。それではどのようなストーリーが出てきたか見ていきましょう。
中学校で習う「wish」は入っていますが、wishに似た用法の「If only」は高校の内容ですのでこれも精査する必要があります。他にも、過去完了進行形・挿入句・were toなど高校の内容が入っていますので確認が必要です。
なんとご丁寧に問題まで作ってくれます!質は確認する必要がありますね!
③洋楽を探す
3つ目は「洋楽を探す」です。
我々英語科教員は何かと洋楽を使いがちです。笑
気分転換になったり、雰囲気を変えるきっかけになったり、生徒の興味を引いたり、文法の導入に使ったりと様々な目的や狙いがあります。
これまではGoogleさんやYahoo!さんの検索バーに「◯◯(文法項目) 洋楽 中学校」と入力して検索していたものが、なんとChat GPTに「◯◯(文法項目)が使われている洋楽を教えて」というとすぐに出してくれます。
以下の画像は「仮定法を使った音楽をいくつか教えて」と指示した結果になります。
さらに、空欄も作ってくれます。。。 半端ないって。。。
歌詞が中高生向けに聴かせられる適切な内容かどうかは要チェックです。
④似た意味を持つ単語のニュアンスの違い
4つ目は「似た意味を持つ単語のニュアンスの違い」です。
これはもちろんGoogleさんやYahoo!さんに聞いても構いませんが、出てくるWebページが多すぎなので高い情報リテラシーが必要です。
一方でChatGPTは以下のようにシンプルな解答をしてくれます。
Webページで理解できる人もいればChat GPTでわかる人もいるので好きなツールを使えばいいのです!
⑤スキット作成(会話文作成)
5つ目は「スキット作成(会話文作成)」です。
英語を表現する活動の 1 つに「スキット作り」があります。一人またはペアやグループで内容を考え、短い対話文を作って発表するというものです。以下「Colloquial English」でも紹介しています。
スキットを作らせる方法としては、場面設定をしたりいくつかの表現を使うことを条件として出したりする方法があると思います。例えば、「教員と生徒の放課後のやりとり」や「shouldとmustを使っ た文を必ず対話文の中に入れる」などです。
場面設定や使う単語をchatGPTに指示すると例文を出してくれます。教員が行うデモンストレーションの時や例文を見せる時に使えます・
⑥入試問題作成
6つ目は「入試問題作成」です。
私立学校の教員の中には入試問題作成に苦労した方も多いのではないでしょうか。chatGPTで、語数・長文のテーマ・使う文法項目・レベル等を指定すると以下のように簡単に例を出してくれます。
この本文を元に語彙や使用文法を精査していけば、これまでかけていた労力の半分ほどで作成できるのではないでしょうか。
0→1はchatGPTで行い、その1を100にする工程は人間がする必要があります!
生徒には使わせる?
ここでは、「生徒に使わせる?」を見ていきましょう。
みなさんは、生徒がchatGPTを活用することをどのように思っているでしょうか。
んー、どっちなんだろう?
chatGPTが日本より普及しているアメリカの例を見ていきましょう!
アメリカのニューヨーク市にある公立学校では、学校で使用する端末とネットワークからChatGPTを排除する方針を新学期の2023年1月から決めたそうです。他の地域でも禁止されることが決まり、狙いは作文課題や試験等でカンニングや盗用に使われることを防止するためと言われています。
一方で日本では、2023年3月9日現在、chatGPTの使用を禁止する自治体や学校はありません。これはまだ知っている日本人が少ないだけで、今後生徒や学生に浸透していくのは必至です。特に、大学のレポートには多く使われることが予想されるため、近いうちに各大学が今後の方針を発表するかもしれません。
さて、生徒がchatGPTを活用するかどうかに話を戻すと、私はこの革命的なchatGPTの登場は教育界にとってはチャンスだと思います。アメリカでは「chatGPTの登場は教育崩壊に繋がる」と言われているそうですが、私は「日本の教育の問題点を浮き彫りにしてくれるエクスカリバー」だと思っています。
どの授業の問題もchatGPTに聞いたらすぐに答えてくれるものばかりですよね。もちろん機械的な問題に数多く触れることも大事なのは重々承知ですが、考え方を広げ思考力を育む授業ではない気がします。不確実な時代を生き抜くには解答のない問題、つまりchatGPTが答えられない問題に取り組む必要がもっともっとあるのではないでしょうか。
しししし、知らんけど!
教員のみなさんはお気づきだと思いますが、現状、生徒は「学ぶことよりも、良い成績をとること」に執着しています。英語でコミュニケーションを取ることよりも英語の試験で高得点をとることに躍起になっています。
答えのある問題だけを学習することだけが果たしてそれでいいのでしょうか。。。これは日本のシステム(成績算出方法や受験の選抜方法など)がテスト・成績重視なので、しょうがないことかもしれませんが、文科省が出す21世紀型スキル(以下リンク参照)とはかけ離れている気がします。
内容が壮大になり過ぎてきたので、「生徒に使わせる?」に話を戻すと、chatGPTが答えられる問題に取り組みつつ、思考力を高めてくれる答えのない問題にも取り組み、その答えを導き出そうとする段階でchatGPTは使っても良いと思います。
私は、chatGPTの授業での扱い方を調べ学習のツールとしています。
オススメ本
ここではおすすめの本を紹介します。
それでは3つご覧ください。
最後に
今日は「【中学校・高校】英語科教員のためのChat GPTを使った授業準備改革 ~6つの活用方法~」をお伝えしました。
活用方法は無限大だと思います。もし良い使い方があれば是非教えてください!
本日は以上です。ありがとうございました。
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