みなさんこんにちは、草食系高校教師です。
今日は「【中学校・高校】現役中高教員が教える 英語を勉強する理由 〜生徒に伝える〜」をお伝えします。
この記事をご覧の英語科教員のみなさん、生徒に「英語を勉強する理由」をしっかりと伝えられているでしょうか。
これを生徒に”入れられる”かどうかで生徒の英語学習のモチベーションが大幅に変わってくると思います。
適当に「英語を勉強しろ」ではなく、「〜という理由があるから英語を勉強した方が自分のプラスになるよ」という話ができるかどうかが英語教員としての1つの力量ではないでしょうか。
さて、今日は「生徒に伝えたい、英語を勉強する理由3選」をお伝えしていきます。
それでは見てねー!!
英語の影響力
まず初めに「英語の影響力」について見ていきましょう。
現在、世界には約3000から7000の言語が存在すると言われていますが、その中の約2000の言語には1000人未満の話者しかおらず、世界人口の半分はたった15種類の言語を使っています。
経済学者のKai L. Chan博士のレポート『言語影響力指数(Power Language Index)』には「世界でもっとも影響力のある言語TOP10」がまとめられています。これは以下の5つの分野における20の指数を基に、各言語の影響力を指数化したものです。
〜5分野〜
①地理
②経済
③コミュニケーション
④知識・メディア
⑤外交
それでは実際に「世界でもっとも影響力のある言語TOP10」を見ていきましょう。
この表から見てわかるように、English(英語)はMandarin(標準中国語)の倍以上の差をつけるほど影響力が高いことがわかります。
でも、今英語を勉強している中高生が社会に出る時にはどうなってるかわからなくない?
その通りです!!実は2050年の言語影響力を予測したデータもあるのでそちらも見ていきましょう。
2050年の予測でも、英語は最も影響力のある言語と予測されています。
G7に属している7カ国中3カ国(アメリカ・カナダ・イギリス)の主要言語が英語であることやロンドン・ニューヨーク、そして英語を公用語としている香港やシンガポールに主要金融市場があることも1つの要因でしょう。
従って、現在も向こう約30年も英語の影響力が最も高いことがわかります。
やはり英語のパワーは強いのですね!
生徒に伝えたい英語を勉強する理由3選
それでは今回の本題である英語を勉強する理由を3つ見ていきましょう。
①海外進出企業が増える
海外進出企業が増えることで、新規採用者には英語力を求める企業が増えます。従って、英語を勉強しなければ働きたい場所やスタイルで仕事を得ることが難しくなってしまいまうでしょう。
でもさ、実際のところ海外進出する企業は増えるの?国内だけでやっていけないの?
海外進出する企業は増えます。日本国内だけでやっていける企業はほとんどなくなるかもしれません。それでは理由を見ていきましょう!
まずは「日本の経済成長率」と「平均給与の推移」を見ていきましょう。
日本の経済成長率
上の図からわかるように日本の経済は成長しているどころか衰退しています。そして、Twitterで定期的にバズっているこの言葉を知っていますでしょうか。(ソースは不明)
カナダの大学の経済学で取り上げられたそうだ。日本の貧困者は薬物もやらず、犯罪者の家族でもなく移民でもない。教育水準が低いわけでもなく、怠惰でもなく勤勉で労働時間も長く、 スキルが低いわけでもない。世界的にも例の無い、完全な「政策のミス」による貧困だと。
これが真実かどうかはわかりませんが、一理あるのではないかと思っています。
平均給与の推移
この図では平均給与が過去30年を見ても下から数えた方が早いのを確認することができます。調べると、男性の給与は2010年ほどから変わらず、女性の給与が上がったため平均給与が2014年を皮切りに少しずつ上昇しているようです。
日本の経済成長率は衰退し平均給与がほとんど変わらない現状を見ると、日本国内だけでは大きな成長を見込めず、販路拡大や事業発展のために海外進出を目指す日本企業は少なくないと思います。企業が国際社会で生き抜くためには、国内だけでなく海外の需要を取り込むことが課題となります。
そのためには、やはり英語力は就職活動においても仕事においても必要になってくるのではないでしょうか。
②日本の人口が減る
まずは日本の人口の推移を見ていきましょう。
人口の推移
日本の人口は減少の一途を辿ると予測が出ています。
総務省統計局のデータでは、日本の人口は2004年12月にピーク(1億2784万人)を迎え、2022年7月1日最新の統計では1億2484万人となっています。
日本は現在、超高齢化社会です。2022年の最新データでは高齢化率が28.9%、そして2030年には31.8%と予測されています。
人間はいずれ亡くなりますので、高齢化率が高いということは日本の人口の減少率が高いということになります。
人口が減る=英語を勉強する理由?
人口が減少することで起こる問題を考えていけば繋げっていきますよ!
人口減少の影響と対策
人口減少は日本全体に大きな影響をもたらします。
それではどんな影響が出てくるか見ていきましょう。
①税収など歳入の減少
②社会保障関係経費増加
③公共施設・インフラ設備の老朽化への対応
④行政サービスの低下
まだまだこれらは一部ではありますが、甚大な影響をもたらすのは明らかです。
減少を食い止めるために、国や地方自治体は様々な取り組みをしていますが、我々が最も身近に感じられるのは外国人の受け入れ政策=外国人労働者のビザ条件の緩和ではないでしょうか。
最近、コンビニ・スーパーなどの店員さんが外国人であることは多くはないでしょうか。まさにそれなんです。
過去5年間で在日外国人は4割増え、275万人にのぼっています。コロナ禍で増加は停滞していますが、このペースで行けば2030年には500万人まで増えると言われています。
人口減少=英語が必要
人口減少により英語力は必要になります。
人口減少は働き手不足を招きますが、一方で上記のように海外進出企業は増加します。そのため、英語力が高い人材はとても貴重となるでしょう。2022年現在でさえ企業は英語力が高い人材を求めている傾向にあります。
さらに、外国人労働者が増えることで円滑なコミュニケーションを取るためにも世界公用語である英語力が必要になるのではないでしょうか。
③幸せになる
まず初めに、英語を勉強したから100%幸せになるとは限らないこと、幸せの価値観は人それぞれであることを弁明しておきます。
例えば、将来世帯持ちとなり子供ができた時、配偶者や子供に「不自由をさせたくない」と思う人が大半ではないでしょうか。そこで必要になるのがやはり「お金」です。
もちろんわかってますよ!!!愛も友情も家族も大事です!!!
微増しかしていない日本人の平均所得とは裏腹に、平均所得が安定している日本人もいます。個人で稼げつ時代となり、大企業に入社することが美徳とされていた昔の日本ではありません。
しかーし、やはり大企業は強いです。最強です。
日本人の平均年収は430万円程度ですが、日本の平均年収ランキングトップ企業であるキーエンスは1752万円です。トップ以下に名を連ねている企業は全てが大企業です。ヒューリック・三菱商事・マクニカなど、誰もが知っている企業ばかりです。
いわゆる、外資系・日経トップの企業に入社するとなるとTOEICは最低700点と言われています。(中途採用は800点以上)
TOEICの最低スコアがないとエントリーすらできない企業もあるので、私が考える幸せの1つの基準である「お金」を考えると英語力は高ければ高い方がいいのです。
さらに、英語力と年収は相関関係であることが「転職サイトdoda」が明らかにしました。
英語が武器になることは明白です。
オススメ書籍
最後に
今日は「【中学校・高校】現役中高教員が教える 英語を勉強する理由 〜生徒に伝える〜」をお伝えしました。
もちろん他にも英語を勉強する理由は多くあります。異文化理解・論理的な思考力が身につく・超情報化社会に対応など様々あるでしょう。
しかし、今回は「今している勉強は将来につながるんだよー」と伝える意味を込めてこの3つに絞りました。
生徒の中には「日本人だから英語なんか必要ないよー」と思っている人が一定数います。また、英語を勉強する理由がわからずモチベーションが上がらない生徒がいるでしょう。
私は毎年これらの話をしますが、「そうなんだー。頑張ろう」という生徒が増えているのを一過性の時もありますが感じています。
上記のような話をぜひして見てください。
本日は以上です。お読みいただきありがとうございました。もしよろしければ下のランキングをポチッと押していただけるとありがたいです。
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