みなさんこんにちは、草食系高校教師です。
今日は「【中学校・高校】画像生成AIを使った英語授業 〜授業中にできる活動(アクティビティ)〜」をお伝えします。
私たちの生活に浸透しつつある人工知能(AI)技術。
身近なところでは、「ニュースのリコメンド」や「掃除ロボット」、「チャットボット」などが挙げられます。
しかし、2023年3月現在、我々学校教員の仕事では”まだ”AIを身近に感じられていません。
仕事のやり方や在り方に昭和の名残が色濃く残っている閉鎖的な学校現場を革命的なAIが一石を投じてくれることを期待します。
さて、今日は英語授業で生徒が活用できる画像生成AIをお伝えします。
新しい授業の形になればいいなあと思って提案します!!
画像生成AIとは?
まずは「画像生成AIとは?」をお伝えします。
画像生成AIは「生成したいイメージをテキスト入力するだけでイラストを作成できるAI」のことです。
入力されたテキストをAIがディープラーニングによって情報を探し出し、それをイラストに落とし込むことで画像生成が行われています。
オススメの画像生成AI
次に「オススメの画像生成AI」をお伝えします。
私がオススメするのは「Stable Diffusion」です。様々な無料画像生成AIを試しましたが、求めている画像を精度が高い状態で提供してくれるのはこのサービスくらいだったと思います。
それでは実際に生成した画像をご覧ください!
おわかりいただけたろうか…
スティーブ・ジョブズが馬に乗っている画像なんか世の中にないのです!!!!それが検索バーに文字を入力するだけで数秒で生成されるんですよ!!!
革命ですよね!!!!!
興奮してしまいましたが、実際にこのAIを使ってどのように授業で活用していくかを見ていきましょう。
授業に活用できたら面白いですね!
授業での活用方法
それでは「授業での活用方法」を見ていきましょう。
私が活用できると思っているのは以下の4つです、
- ストーリーテリング(リテリング)
- リプロダクション
- ピクチャテリング(ピクチャディスクリプション)
- ピクチャライティング
英語科教員の皆さんに朗報part3
— 草食系高校教師✖️ブロガー✖️英語授業アクティビティクリエーター (@soushokuteacher) March 10, 2023
画像生成AIによりリテリング、リプロダクション、ピクチャテリング、ストーリーテリングなどに生かせる模様。もはやなんでも検索したら出てくる。
スティーブ・ジョブズが馬に乗ってる画像なんかないんですよ。でも作って出してくれるんです。。 pic.twitter.com/LdzwVJhon6
それでは1つずつ見ていきましょう!
①ストーリーテリング(リテリング)
1つ目は「ストーリーテリング」、別名「リテリング」です。
ストーリーテリングは「教科書に出てくる本文の内容を自分の言葉で伝える活動」です。それをAIで画像を生成(4枚ほど)し、「ピクチャストーリーテリング」とします。
具体的な方法を以下の4ステップで見ていきましょう。
- STEP1本文の内容を学習する
*QandA、T/F、英問英答などを使って内容を理解する
- STEP2本文の内容を自分の言葉で伝える原稿を作る
*本文を要約する練習の意味もある
- STEP3本文の内容に合った画像を生成する
*本文の内容にもよるが、4枚程度で説明できれば良い
- STEP4個人練習→(ペア・全体)発表
*1分でも2分でも練習の時間を取るとスムーズに発表できる
教科書には1つのテーマ(レッスン)に対して、2〜4のセクションに分けられた長文が載っていますが、セクションごとに行ってもテーマごとに行ってもいいと思います。
私は授業の流れをインプット→インテイク→アウトプットを意識した授業展開をしていますが、アウトプットが多めの授業なのでセクションごとに実施していました。
②リプロダクション
2つ目は「リプロダクション」です。
リプロダクションは「教科書に出てくる本文の内容を教科書の言葉を使って伝える活動」です。
あれ?ストーリーテリングとどこが違うの?
ストーリーテリングは「自分の言葉で」、リプロダクションは「教科書の言葉を使って」という違いがあるよ!!
それでは具体的な方法を以下の4ステップで見ていきましょう。
- STEP1本文の内容を学習する
*QandA、T/F、英問英答などを使って内容を理解する
- STEP2本文の内容を教科書の言葉を使って伝える原稿を作る
*本文を要約する練習の意味もある
- STEP3本文の内容に合った画像を生成する
*本文の内容にもよるが、4枚程度で説明できれば良い
- STEP4個人練習→(ペア・全体)発表する
*1分でも2分でも練習の時間を取るとスムーズに発表できる
リプロダクションは、ストーリーテリングよりも生徒にとってはハードルが高くなく、比較的導入しやすい活動です。
この活動は、学年の序盤から中盤(5月から2学期中間くらいまで)に実施し、それ以降はハードルを上げた①ストーリーテリングを導入するという流れがスモールステップになり有効だと思います。
③ピクチャテリング
3つ目は「ピクチャテリング(ピクチャディスクリプション)」です。
ピクチャテリングは「写真(画像)の内容を伝える活動」です。これは導入でも使える汎用性のある活動です。
ここでは2つの活動をそれぞれ4ステップで見ていきましょう。
- STEP1ペアを作る
*前にあるモニターに画像を映すため、一人が前を見えないような配置にする。前後が好ましい。
- STEP2画像を見せる
*以下の画像のように答えを載せておく。
- STEP3画像を説明する
*一人が説明し、一人が答える。
- STEP4説明内容を全体で共有する
*どのように生徒が説明したかを共有し、気づきを与える。
この活動では、説明する生徒は決して左上の答えである「Blackboard」という言葉を言ってはいけません。したがって、以下のようなやりとりになります。
Almost all of schools have this, and teachers write something on it.
I think it’s blackboard.
Correct!
説明する生徒の中には、文にできない生徒もいますが、出川イングリッシュのように単語だけでもOKです。「school」「teacher」「write」だけでも通じます。伝え切ることがとても大切です!
- STEP1ペアを作る
*前にあるモニターに画像を映すため、一人が前を見えないような配置にする。前後が好ましい。
- STEP2画像を見せる
*以下の画像のように答えを載せておく。
- STEP3画像を説明する
*一人が説明し、一人がその画像の内容を紙に描き、画像と同じようなものを描く。
- STEP4説明内容を全体で共有する
*どのように生徒が説明したかを共有し、気づきを与える。
この活動では、上の画像にある「Blackboard」という言葉は使ってもOKです。画像の内容(配置・色・数・物・大きさなど)を細かく伝える練習です。
それでは生徒間のやり取り例を見ていきましょう。
The wall color is light green. A big black board is middle of the wall. The frame is light brown…
OK. I’ll try to draw….(drawing)
制限時間を決めて取り組みましょう!
④ピクチャライティング
最後は、「ピクチャライティング」です。
ピクチャライティングは「写真(画像)の内容を書く活動」です。ピクチャテリングでは相手に伝えるスピーキングの活動でしたが、この活動はライティングの練習になります。
それでは3ステップで見ていきましょう。
- STEP1画像を見せる
- STEP2内容を細かく書く
*文字で画像をイメージできるように、配置・色・数・物・大きさなどを具体的に書く。
- STEP3説明内容をペアや全体で共有する
ワークシートを作り、配置の言い方や単語を先に導入した方が、生徒はスムーズに活動することができます。
オススメ書籍
それではオススメ書籍を4つご紹介します。
最後に
今日は「【中学校・高校】画像生成AIを使った英語授業 〜授業中にできる活動(アクティビティ)〜」をお伝えしました。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
ここ数年でタブレットが導入され、タブレットを使った授業が重視されていますが、あくまでも1つのツールですので「有効で効率的であれば使う」くらいの立ち位置でいいと思います。
AIも同様です。使える場面で使えばいいのです。
本日は以上です。もしよろしければ以下のランキングをポチッとしていただければ幸いです。
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