こんにちは。草食系高校教師です。
今日は「【中学校・高校】「発見型」で変わる英文法授業デザイン 〜教えすぎない英語授業のすすめ〜」をお伝えします。
英語科教員のみなさん。
時々授業スタイルに悩むことはないでしょうか。
自分のスタイルが確立されていて自信を持って授業していても、「目の前の生徒に最も合う授業スタイルが他にないか」と模索するものです。
生徒が理解するためにどのルートを通るか、どの手段で行くかを考えて実行するのが教員の仕事なのかもしれません。
今日お伝えする発見型学習は、その1つのルートだと思い、英語科教員のみなさんの手段を1つ増やすものだと思ってください。
大阪から東京に行くために、バスの人もいれば新幹線、飛行機、自転車や徒歩の人がいます。
3000円しかなければ高速バス、自転車や徒歩しか選択肢がないかもしれませんが、10000円ほどあれば全ての手段が使えます。
手持ちのお金を増やすイメージでこの記事をご覧ください。
発見型学習とは

発見型学習とは、学習者が自ら問いを立て、観察や試行錯誤を通して知識や法則を見いだす学習方法です。
教師は答えを教えるのではなく、考える手がかりを与える「ファシリテーター」として支援します。
知識を一方的に与えるのではなく、生徒が知識を得るためにヒントを与える人です。
自分で気づくことで深い知識になるという心理学用語の「意味ネットワーク理論」や「精緻化リハーサル」が基盤となっていると思います。
授業実践例

それでは次に「授業実践例」を見ていきましょう。
ここでは中学〜高校で習う「動名詞や不定詞を目的語に取る動詞」と「分詞構文」の実践例をお伝えします。
動名詞や不定詞を目的語に取る動詞
まず「動名詞や不定詞を目的語に取る動詞」を見ていきましょう。
動名詞と不定詞を目的語に取る動詞にはそれぞれ特徴があるのはご存知だと思います。
特徴例を挙げると、
動名詞:反復・中断・逃避、過去志向、過去の経験・実際にしたこと、習慣的な行為など
不定詞:意図決心希望・努力試み・好き嫌い・開始終了、未来志向、これからの行動、意志希望
その特徴の動詞を集めて共通点を発見する方法です。
この記事では動名詞の動詞を3つずつ紹介します。
①practice(練習する), enjoy(楽しむ), imagine(想像する)
②give up(諦める), stop(やめる), finish(終わる)
③avoid(避ける), miss(逃す), escape(逃げる)
*本来は10個ずつくらい載せる
ここで導きたいのは、①は反復(繰り返し)、②は中断、③は逃避です。
個人・ペア・グループで考え、生徒の意見を汲みながら答えに到着するためにファシリテイトしていく流れになります。
答えに到着した後は別の動詞を10個ずつくらい用意し、どの郡に入るかを考えながら仕分けていきます。私はロイロノートでカードを作成し指一本で移動できるものを作成しています。
分詞構文
次に分詞構文です。
個人的に分詞構文は、作り方から教えます。
作り方が分かれば、接続詞と主語が省略されていることがわかり補って訳すことに気付けるからです。
分詞構文も動名詞と不定詞同様に、例文から気づくことを促すスタイルです。
Walking along the street, I met my old friend.
→ When I was walking along the street, I met my old friend.
Taking this medicine, you will get better soon.
→ If you take this medicine, you will get better soon.
Knowing the truth, he said nothing.
→ Although he knew the truth, he said nothing.
Seen from the hill, the town looks beautiful.
→ When it is seen from the hill, the town looks beautiful.
Written in English, this book is easy to read.
→ Because it is written in English, this book is easy to read.
Built in the 18th century, the church is very old.
→ Because it was built in the 18th century, the church is very old.
*本来は5文ずつ扱う
元の2文から1文にすると何が省略されてどこの形が変わったかに容易に気づくことができます。
生徒を惑わせやすいのは現在分詞か過去分詞のどちらにするかですが、このように2文に展開したものを多く見せることで特徴に気づきやすくなります。
基本の分詞構文の作り方に気づくことができたら、応用編である「否定・主語が違う・時制が違う」パターンにも気づく生徒が増えると思っています。(実際そうだった)
オススメ書籍

最後に

今日は「【中学校・高校】「発見型」で変わる英文法授業デザイン 〜教えすぎない英語授業のすすめ〜」をお伝えしました。
デメリットは準備が大変であることですが、2025年11月現在多種多様なAIがあるので「例文を教えて」でなんとかなります。
ぜひご活用ください。
みなさんの授業手段の1つとして引き出しが増えたらとても嬉しいです。
本日は以上です。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
他にも記事がたくさんありますのでぜひご覧ください。



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