こんにちは、草食系高校教師です。
今日は「【高校】就職希望生徒の進路指導 〜具体的な指導方法とスケジュール〜」をお伝えします。
全日制普通科の高校では就職する生徒が少ないため指導方法が体系化されていないところがあるのではないでしょうか。
実際のところ、私が以前勤めていた私立学校では就職希望者に対して、進学指導に比べて杜撰なところがありました。
しかし、高校生にとっては人生のターニングポイントであり、その就職活動で進学同様に人生が大きく変わるため熱量に差が生まれてはいけないと思いました。
そのため、私は進路指導部長をしていたこともあり、就職指導にも力を入れることにしました。
さて、今日は様々な研修、各企業の人事部や社長から聞いた話を元に行った就職指導の方法をお伝えします。

就職指導素人でしたので多くの研修に行きましたー!
高校生の就職希望者の総数
平成31年3月の高等学校卒業者の就職状況によると、卒業者のうち全体の約2割に当たる183,891人が就職をしています。
卒業者 1,056,847人(前年同期 1,061,494人)
就職希望者 187,342人 (前年同期 187,715人)
うち就職者 183,891人(前年同期 184,094人)
うち未就職者 3,451人(前年同期 3,621人)
文部科学省 平成31年3月高等学校卒業者の就職状況(平成31年3月末現在)に関する調査について
全日制普通科の高校は、レベルによりますが私が勤めていた学校でも同様に学年生徒の約2割が就職を希望していました。
就職試験の内容
高校生の就職試験の選抜内容は以下のようなものがあります。
①書類選考
②基礎学力検査
③一般常識検査
④適性検査
⑤面接
⑥小論文(作文)
書類選考と面接だけの企業もあれば、ほとんど全てを行う企業もあります。
履歴書の書き方
就職指導の核の1つである履歴書の書き方の指導を見ていきましょう。
就職の最初の関門はいつでも「書類選考」です。
まずは履歴書がどのようなものなのかを考えさせるために以下のようなことを伝えます。





私がある会社の社長から聞いた話ですが「志望動機に何を書いているかも大事だが全体的に丁寧に書いてるかが大事。思いは字に表れる。」ということでした。
もちろん、その方が欲しい人材の特徴かもしれませんが、丁寧な仕事ができるかどうかは採用の大きな基準になると思います。
そして、どの教員も志望動機の内容に重きを置いて指導し、何度も何度も教員が納得するまで志望動機を添削しますが高校生に内容の濃さは求めていないようでした。
小学生の夏休みの工作を大人がやるのと一緒で、手をかけすぎさないことが重要だと思っています。
スケジュール
それでは就職指導のスケジュールを見ていきましょう。

私は高3になる直前の春休み期間中から指導を始めます。
就職希望者は学力が高くない傾向にあり、指導に非常に時間がかかることが多いからです。
具体的な指導内容
それでは実際に就職希望者を集めてどのようなことをするのかを見ていきましょう。

え?履歴書と面接だけじゃないの?

ちゃう!試験に合格するだけが指導じゃないねん!
指導は、ただ単に履歴書の書き方と面接の練習だけではありません。
一部ですが以下のような活動をしていました。
・就職希望者へ講演会(外部講師)
・卒業生との懇談会
・面接指導
・履歴書の書き方
・挨拶指導
・言葉遣い指導
・マナー指導 など
就職してから順応できる能力も身につけてあげるのも高校の役割なのではないでしょうか。したがって、上記のような挨拶・言葉遣い・マナーについての指導も行った方がベターだと思いカリキュラムに入れていました。
就職活動実績
私が担当した学年の進路実績は100%でした。
「100%が当たり前」と思っている方もいると思いますが、これは教育困難校での数字です。

極端な実践例ですが当てはまる先生がいたら聞いてください!
就職を希望していた生徒は以下のような障害の療育手帳を持っている生徒や診断された生徒ばかりでした。
①自閉症スペクトラム障害
②学習障害
③ADHD
これらの障害を持つ生徒を指導するのは一筋縄ではいかないため、上記のような長い期間をとって指導(サポート)していました。
オススメ書籍
最後に
今日は「【高校】就職希望生徒の進路指導 〜具体的な指導方法とスケジュール〜」をお伝えします。
生徒にとっては高校卒業後すぐに社会に飛び込むわけですから、不安だと思います。履歴書や面接の練習も大切ですが、私たち教員が挨拶、言葉遣いやマナーなど必要最低限のソーシャルスキルをつけて卒業させたいですよね。
本日は以上です。読んでいただきありがとうございました。もしよろしければ下のランキングをポチッと押していただけると嬉しいです。
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